【新型コロナ】神奈川で医療従事者向けワクチン配送本格化 5月末完了へ

ワクチンの数量を確認しながら配送に当たる作業員=19日午前、県内

 新型コロナウイルスの医療従事者向けワクチンを巡り、神奈川県内に約3700カ所ある「連携型接種施設」への配送が19日から本格化し、配送センターでの作業の様子が報道陣に公開された。ワクチンは作業員の手で専用の配送ボックスに小分けされ、次々と医療機関に送られた。県によると、5月末までに県内約30万人の医療従事者が2回接種できる分の配送を完了したいという。

 連携型は地域の医療機関やクリニック、診療所などで、県は効率的な配送のため、県内2カ所にセンターを開設。この日は作業員が2人一組で小分けに当たった。1瓶から6回接種できる特殊な注射器も届けた。

 川崎市川崎区の太田総合病院には午前10時半すぎに20瓶が到着。運送業者から受け取った職員は配送ボックスから慎重に取り出し、数量を確認していた。

 県内では2月から医療従事者の接種が始まっているが、千人以上の接種を想定する県内46カ所の「基本型接種施設」が中心だった。県医療危機対策本部室の市川良成ワクチン接種担当課長は「少しでも早く配送し、医療従事者の皆さんが接種できるようにしたい」と話した。

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