「ショック」「仕方ない」長崎県民宿泊割一時停止 GW控え 観光関係者ら落胆

 長崎県民を対象にした県内旅行の料金割引キャンペーン「ふるさとで“心呼吸”の旅」のいったん停止が決まった19日、観光関係者や県民から「やむを得ない」「ゴールデンウイーク(GW)の予定がなくなった」と落胆と戸惑いの声が上がった。観光復興への期待感が高まっていたが、GWを控え、新型コロナ感染再拡大に神経をとがらせている。
 1人1泊当たり宿泊料金の50%(上限5千円)を割り引くなどの第2弾開始から、わずか5日。「第1弾は早急に売り切れたので、第2弾は期待していた」。佐世保市のホテルオークラJRハウステンボスの担当者はため息を漏らす。
 キャンペーンを利用した予約はGWにも入っている。来月1日から土産物店や飲食店などで使える2千円分の地域限定クーポンの配布も始まり、館内のレストランなどへの波及効果も期待していた。「早く収束して、再開してほしい」
 平戸市のホテル関係者も「ショックだが、やむを得ない」と言葉少なだった。
 長崎バス観光(長崎市)は25日からバスツアーを企画していたが、販売を見合わせた。担当者は「季節ならではのコースだったので時期がずれれば、また作り直しになる」と話した。
 キャンペーンの利用を予定していた県民は複雑な表情。長崎市の女性公務員(50)はGW明けに家族3人で雲仙へ旅行する計画を立てたばかり。「仕方ない。旅先で会う人がどこから来ているのか分からないので」とつぶやいた。同市大浦町の自営業男性(55)は、GWに家族で平戸に泊まる予定だったと言い、「お得だったので利用したかった。連休どうしたらいいんだろう。どこも行くなということなのかな」と話した。


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