【NBA】レギュラー契約の渡辺雄太にバスケット協会・東野技術委員長「とことん努力を惜しまない、人格者」

渡辺雄太(ロイター=USA TODAY)

米プロバスケットNBAのトロント・ラプターズは19日(日本時間同日)、渡辺雄太(26)とレギュラー契約を結んだことを発表した。これを受けて日本バスケットボール協会の東野智弥技術委員長(50)が本紙の取材に応え、渡辺のこれまでの努力を称えるとともに東京五輪へのプラス効果を語った。

八村塁(23=ウィザーズ)に続く、日本人で2人目のレギュラー契約選手が誕生したことに東野委員長は「NBA選手が2人いる、ということは(対外的に)強く言えます。さらに馬場(雄大=オーストラリア、メルボルン・ユナイテッド)もいてレベルアップしたことで日本はマークされる存在になります」と話した。

このままツーウェー契約でシーズンを終えて五輪に臨むのと、レギュラー契約を結んだのとでは「本人の自信も違うはずです」(同委員長)と、これによる代表へのプラス効果があることも期待する。

東野委員長は「とことん努力を惜しまなくて、チームのディフェンスをすべて理解している。控え選手でありながら試合に出た時のディフェンスのスピードはトップクラス。常にしっかり準備しているということですね。さらに謙虚で思いやりのある人格者」という渡辺のプレーぶりや研究熱心さが、ラプターズがレギュラー契約を結ぶ要因になったと話す。

ドラフト1巡目(9位)で指名される「エリートコース」を歩んだ八村とは違い、ジョージ・ワシントン大卒業後はメンフィス・グリズリーズで下部のGリーグと行き来するツーウェー契約で2シーズン。今シーズンは開幕時の保証のない「エキシビット10契約」でキャンプに参加し、開幕前に「ツーウェー契約」。そして今回のレギュラー契約にまで昇格した。

「日本人でもそういうことができるんだ、と証明したのはすごいこと」と話す東野委員長は「努力すればいいことはあるということは、一般の人にも伝わったのではないかと思います」とも。

次のブルックリン・ネッツ戦(21日=日本時間22日)以降のシーズン。さらには五輪での活躍が楽しみだ。

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