ソフトバンクが「キタキュー男」甲斐の大爆発で楽天に快勝

岸(右)から場外3ランを放った甲斐

やっぱり打った!ソフトバンク・甲斐拓也捕手(28)が20日の楽天戦(北九州)で、場外3ランを含む5打点の大暴れでチームを勝利に導いた。

1点を追う2回だ。二死二、三塁の好機に回ってきた打席で背番号19は2球目の真っすぐをフルスイング。打球は高々と夜空に舞い上がると、左翼スタンドの奥へ消えた。北九州のファンが感嘆の声を上げる特大の3号3ラン。「同率首位のイーグルス相手に2連戦の頭が非常に大事になってくる」。同郷の後輩で、先発した笠谷を援護する一時逆転弾。ドでかい一発には主力としての、そんな強い思いが込められていた。

この日の一戦が行われたのは準本拠地の北九州市民球場。甲斐の通算成績はこの試合前まで14打数6安打で、2017年7月19日の西武戦では2本塁打したこともある好相性の球場として知られる。ホークスはこの北九州で3連敗中だったが、最後に勝ったゲームがその17年の西武戦だった。甲斐の北九州での一発も同戦以来。まさに吉兆と呼べるアーチだった。

そうなると、勝敗を左右する大事な局面で巡ってくる。4―4で迎えた6回一死満塁。この好機に3球目の真っすぐをはじき返し、左翼線へ勝ち越しの2点二塁打を放った。「とにかく集中してランナーをかえそうと打席に入りました。ゲームの展開的にも効果的な一本を打ててよかった」(甲斐)

最大のライバルと位置づける楽天に「鬼門」ともやゆされた準本拠地で価値あるカード先勝。クライマックスはやっぱり「キタキュー男」だった。

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