12日間白星なしも「少しずつ…」 DeNA三浦監督が暗中模索で見出す浮上の兆し

DeNA・三浦大輔監督【写真:荒川祐史】

5番に配転のルーキー牧は2試合連続無安打

■DeNA 0ー0 中日(20日・横浜)

8連敗中のDeNAは20日、本拠地・横浜スタジアムで行われた中日戦に0-0で引き分け、18日の巨人戦に続いて2戦連続のドロー。泥沼の連敗脱出に失敗した。先発して7回無失点の快投を演じた大貫晋一投手は報われず。就任1年目の三浦大輔監督は連日対策を講じているが、8日の中日戦(バンテリンドーム)で勝ったのを最後に、12日間白星から遠ざかっている。

この日、相手先発は昨季沢村賞に輝いた大野雄大投手。DeNAは6日の前回対戦(バンテリンドーム)では大野雄から5点を奪い6回KOしていた。三浦監督は試合開始を前に、迷った。神里和毅外野手か、桑原将志外野手か、どちらをスタメンで使うかが問題だった。

桑原は前回の大野雄との対戦で3打数3安打と打ちまくり、神里は3打数1安打でその1本が満塁本塁打だった。コロナ禍で来日が遅れていたタイラー・オースティン外野手が15日から「3番・右翼」でスタメン復帰し、左翼は4番を打つ佐野恵太外野手で不動。残された外野のスポットは1つしかなかったのだ。

結局、三浦監督は神里を「1番・中堅」でスタメン起用。神里はDeNAが大野雄に対し2完封を含む3戦3敗、計25イニング無得点と手も足も出なかった昨季でさえ、対戦打率.429(7打数3安打)と相性の良さを発揮していた(桑原は昨季2打数無安打)。指揮官は「迷ったが、神里は相性が良く、クワ(桑原)は途中からでも行けるイメージだった」と説明した。

神里起用も…大野雄の前に3打数無安打、8回に代打の桑原も快音残せず

しかし、大野雄ほどの投手になると、同じ相手に2度続けて打ち込まれることは少ない。神里はこの日、3打数1安打。4回先頭で迎えた第2打席に遊撃内野安打で出塁し、直後に二盗も決めたが、後続が打ち取られて得点には繋がらなかった。桑原は8回、先頭の大和の代打で登場したが、止めたバットに投球が当たり、二ゴロに倒れた。大野雄に8回まで3安打無得点に抑えられ、9回は守護神R・マルティネスの前に3者凡退に終わったのだった。

また、リーグトップの18打点を挙げているドラフト2位ルーキー・牧秀悟内野手も、相手に研究されつつあるようだ。得点圏打率.400の勝負強さを買われ、18日の巨人戦から5番に配置転換されているが、2試合で計7打数無安打。開幕から3番、オースティンのスタメン復帰後は2番をこなしてきたが、5番は勝手が違うのかもしれない。

三浦監督は「勝ちにはつながっていないが、少しずつ歯車は合い始めている。こういう試合を続けていれば、必ずや道は開けると思う」と前向きに語った。試行錯誤の日々が続く。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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