京杭大運河で唐代の井戸を発見 河北省故城県

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京杭大運河で唐代の井戸を発見 河北省故城県

 故城県武官寨鎮周楼村の東で見つかった唐代の古井戸。(4月9日撮影、石家荘=新華社記者/王民)

 【新華社石家荘4月21日】中国河北省衡水(こうすい)市故城県の文化財部門がこのほど実施した京杭大運河(北京と杭州を結ぶ運河)の同県区間の文化財一斉調査で、唐代の井戸が見つかった。

 井戸は武官寨鎮周楼村の東にあり、現在は枯渇している大運河同県区間の河道中央部に位置する。井戸の壁面は保存状態が良く、れんが8層分が水面から露出していた。地上部の井筒のれんがは数層分を撤去した痕跡があり、完全な形や欠けた状態のれんがが周辺に散乱していた。直径は約1.5メートルで、頻繁に水をくみ上げていた側の壁面上部は、長年縄でこすられたため、やや外側に傾斜していた。

京杭大運河で唐代の井戸を発見 河北省故城県

 9日、古井戸が見つかったエリアを調査する文化財部門の職員。(石家荘=新華社記者/王民)

 同県文物保護所の姜玉嶺(きょう・ぎょくれい)所長によると、井戸の壁面れんがは灰色で幅が狭く、わずかに弧を描いていた。井戸専用に作られたもので、積み上げると円形の壁になる。厚みや密度、大きさなどから唐代初期のものと思われ、壁面の傾斜は井戸の周りに人が長年暮らしていたことを示しているという。

 井戸の周辺では大型の城壁れんがや陶器片も見つかった。姜氏によると、これらは同地にかつて村か町があったことを示している。その村か町が廃棄され、その後運河がこの地を流れるようになり、井戸は水没したという。同区間の運河は現在、年間を通じて干上がっているが、不思議なことに古井戸には水があり、小魚やドジョウも見つかった。井戸は運河の河道の真ん中にあるが、数百年も運河の底にあったのにもかかわらず、土砂で埋まることはなかった。

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 9日、故城県武官寨鎮周楼村の東で見つかった唐代の古井戸。(石家荘=新華社記者/王民)

 中国の江南と北方を結ぶ大運河は、6世紀末~7世紀初めの隋代に初めて築かれ、当初は東都洛陽(河南省)と北の涿郡(現在の北京)、南の長江、江南地域を結んでいたが、13世紀に元王朝が現在の北京に都を置くと、河道を北京への最短距離の南北のほぼ直線に改めた。姜氏は、今回の発見が隋唐時代以降に運河の流れが変わったことの裏付けになると説明。同地域の村や町の歴史的変遷を研究する上で、確かな地理情報と実物資料になると語った。(記者/王民)