マエケンが大炎上 自己ワーストタイ7失点 同僚のコロナ感染で登板変更の影響か

暴投後、前田(右)は本塁のベースカバーに入ったが、走者は生還(ロイター=USA TODAY)

ツインズの前田健太投手(33)は21日(日本時間22日)に敵地オークランドでのアスレチックス戦に先発したが、3被弾を浴びて自己ワーストタイの7失点と大炎上した。3回を投げ、8安打7失点、1三振1死球。勝敗はつかなかった。チームは延長10回、12―13でサヨナラ負けした。

今季4度目の先発だが、先取点をもらって初回のマウンドに上がるのは初だ。7球で三者凡退と上々のスタートだ。

しかし、2回に暗転する。先頭オルソンを2球で追い込みながらファウル3球で粘られてタイミングを合わされた8球目、外角のスライダーを完璧に捉えられた。高々と上がった打球は右翼席に飛び込む同点弾となった。続くチャプマンを中飛に仕留めて落ち着くかと思われたが、6番モアランドに死球。7番マーフィーは中飛に打ち取ったが、8番ブラウンにフォーシームを右前に運ばれ、二死一、三塁。9番アンドルスに外角に甘く入ったスライダーを右前にはじき返され、1―2と勝ち越された。

1番キャンハは二塁内野安打。グラブをはじかれた前田はマウンドで悔しそうな表情を浮かべた。そして2番ラウレアーノへの2球目、外角スライダーが暴投となり、この回3点目を献上した。

この日のツインズ打線は好調。3回に2番ドナルドソンが左前に適時打、3番クルーズが左翼へ2ランを放り込み、4―3と逆転してくれた。

迎えた3回。先頭ラウリーに右翼線二塁打されると、再びオルソンに被弾。初球、真ん
中に甘く入ったフォーシームを中堅に運ばれ5―4と再逆転を許した。続くチャプマンは二飛、モアランドは一ゴロと二死を取ったが、7番マーフィーに左前打され、8番ブラウンにカウント3―1から真ん中に入ったスライダーを右翼席に叩き込まれた。計7失点はドジャース時代の2017年8月31日のダイヤモンドバックス戦に並ぶ、メジャー自己ワーストタイだ。9番アンドルスを三ゴロに仕留めてこの回を終えると交代になった。3回での降板は今季最短だ。

この日は立ち上がりから、どこか体が重そうに見えた。当初は20日(同21日)のアスレチックス戦の予定だったが、複数のチームメートが新型コロナウイルスに感染したため、17、18日(同18、19日)のエンゼルス戦、19日(同20日)のアスレチックス戦が中止になり、この日に変更された。調整面で影響があったのかもしれない。

また、決め球のスライダーを狙われた。早いカウントでは振ってきたが、追い込むとバットを当てにきて、甘く入ったところを痛打された。3被弾中、2本がスライダーだった。

納得できないマウンドの上に、チームはサヨナラ負け。次回登板で汚名返上だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社