【大相撲】芝田山広報部長 感染拡大収束へ角界も「世間に訴えて、影響力を与えないとダメ」

芝田山広報部長

日本相撲協会の芝田山広報部長(58=元横綱大乃国)が23日、電話取材に応じた。

政府による4都府県を対象にした緊急事態宣言の期間は25日から来月11日までで、大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)は3日目まで無観客開催の方向で調整されている。芝田山部長は「これ(コロナ禍)は日本国内、世界中で起きていることなので、柔軟に対応していくしかない」と前置きし、次のように持論を述べた。

「確かに苦しいし、厳しい状況。医療機関も逼迫しているけど、われわれ相撲協会も逼迫している。だけど、みんなで協力しないことには抑えられない。二重変異のウイルスで感染が爆増していることもあるので、影響力のある人が注意喚起していかないといけないと思っている。特にテレビとかね」

大相撲のテレビ中継では、春場所に続き夏場所も実況アナウンサーや解説者がマスクを着用する予定。それだけに「われわれもしゃべらない訳にはいかない。だから2、3時間の番組であればマスクをすべきだと思う。そうやって世間に訴えて、影響力を与えないとダメだとがっつり書いてもらいたい」と言葉に力を込める。

また、協会は本場所中の外出禁止や親方、力士ら全協会員のPCR検査実施など、感染症対策に先手を打っており「われわれは本場所中に1人も感染者を出していない。ここは胸を張って言える。それを継続することによって感染を少しでも抑え、収束に向かうことが大事。本当にこれだけは訴えたい」と胸中を明かした。

角界から日本、そして世界へ――。芝田山部長の願いは届くか。

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