“負けたら人生終わり”の一戦制したWBC王者・寺地拳四朗 今後の防衛ロードは「猪木イズム」

試合後の会見を終え、長谷川穂積氏(左)にあいさつする拳四朗

ボクシングWBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(29=BMB)が同級1位の久田哲也(36=ハラダ)を判定で下し、V8を達成した。

「負けたら人生終わり」というほど不安やプレッシャーを感じ、試合後はこれまでの思いがあふれ涙した王者だが、今後については「防衛回数を伸ばすだけ。あと統一戦。他団体(のベルト)も全部取る予定」。かねて目標に掲げる通り、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏が持つ、日本最多となる13度連続防衛超えと他団体のベルト統一を熱望した。

しかし、相手については「ピンポイントで(誰というのは)いない」という。陣営の関係者も「13度連続防衛の過程で統一戦は果たせる。拳四朗はすでに世界中からターゲットにされるほどの王者になりつつある。国内でも(元ミニマム級世界4団体王者)高山勝成(寝屋川石田)や(日本ライトフライ級王者)矢吹正道(緑)などもいる」と対戦相手には不自由しないという認識だ。

高山は6月にWBO同級王者のエルウィン・ソト(メキシコ)との対戦が組まれている。ベルト奪取となれば、拳四朗との国内統一戦の実現に期待が高まるところ。ただ、描く防衛ロードとしては「プロレスラーのアントニオ猪木さんの言葉で『いつ何時、誰の挑戦でも受ける』という名言があるがそれと同様、挑戦してくる相手と戦うのみ」(前出の関係者)。

来るもの拒まず、挑戦してくる相手を一人ひとり確実に叩く構えだ。

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