苦闘続くソフトバンク・高橋礼5失点KO 「本人と一度話す」工藤監督はリリーフ起用も示唆

5失点KOに表情も冴えないソフトバンク・高橋礼

ソフトバンク・高橋礼投手(25)が24日のロッテ戦(ZOZOマリン)に先発し、4回途中5失点でKOされた。序盤から制球に苦しみ5四球。4点のリードを守れず降板した右腕について、工藤公康監督(57)は「出してもいい四球というのもあるが、今日はそういう場面はなかった。勝負しきれなかったのは残念」と評した。

今季から先発復帰した高橋礼は、開幕から2試合17四死球と苦しんだ。指揮官は2019年に12勝をマークして新人王に輝いた先発実績を評価し、期待値の大きいサブマリンの修正を粘り強く試みてきた。17日の西武戦で今季初勝利を挙げて復調の兆しがあっただけに、この日は期待をかけて送り出したマウンドだった。

試合後、工藤監督は「彼の心理的な部分を聞きたい。自信が持てないとなると、また次回投げて同じになってしまうと、それこそ取り返しがつかないくらいになっても良くないので。一度、本人と話し合いをするのがいいのかなと思っている」と明かした。その上で「中からやっていって短いイニングで全力を出して、その感じを掴んでから戻すとかですね」と蘇生プランの一環として、リリーフへの配置転換も視野に入れていることを明かした。

「ちょっとこのまままでは…というふうに感じている。彼のためにも良くない」と語った工藤監督。貴重なサブマリンで侍ジャパンの常連でもある。ホークスだけではなく、日本球界においても重要な投手。さまざまな原因を突き詰めた上で「一軍のマウンドでしか得られないものがある」と、粘り強く見守ってきた。指揮官もまた、苦闘している。

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