〔桜島〕未明の爆発で火砕流の痕跡認められず 噴火警戒レベル3(入山規制)継続・警戒範囲縮小(4/25)

福岡管区気象台・鹿児島地方気象台は、25日01:09に鹿児島県の桜島・南岳山頂火口で爆発が発生したとして、噴火速報を発表しました。
この爆発に伴い、気象庁は当初、火砕流が南西側へ1.8km流下したとして、02:40、桜島に噴火警報(火口周辺)を切替発表し、噴火警戒レベル3(入山規制)を継続しつつ警戒範囲を居住地域近くまで拡大しました。しかし、その後の現地調査で火砕流の痕跡が認められなかった(風下に流された噴煙の一部との解釈)として、15:30に再度、桜島に噴火警報(火口周辺)を切替発表し、警戒範囲を火口から概ね2kmの範囲に縮小しました。

■防災上の警戒・注意事項
【警戒】
・南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲:噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、火砕流
※「南岳山頂火口及び昭和火口から2kmを超えた居住地域近くまでの範囲」から縮小
【注意】
・風下側:降灰、風の影響を受ける小さな噴石
・爆発による大きな空振による窓ガラス破損、降雨時の土石流

■対象市町村
・鹿児島県:鹿児島市

◆用語解説
・噴火速報
 2014年9月27日発生の御嶽山噴火災害を受け、登山者や周辺住民等を対象に、火山が噴火したことを端的にいち早く伝え、身を守る行動を取ってもらうため、気象庁が常時観測している各火山を対象に2015年8月4日から運用開始。初めて噴火した場合、また、継続的に噴火している火山でそれまでの規模を上回る噴火を確認した場合に発表される。

・噴火警戒レベル
 火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を以下の5段階に区分して発表する指標。避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる。
・レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
・レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
●レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。【現在の桜島の噴火警戒レベル】
・レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
・レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

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