新助っ人ロハスJr.も使えない? 好調な阪神・矢野監督は外国人枠をどうする…

好調阪神を支えるサンズ、スアレス、マルテ、ガンケル(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】

25試合を終えて18勝7敗でセ・リーグ単独首位に立つ阪神

阪神が好調を維持している。開幕からちょうど1か月が経ったプロ野球。セ・リーグで16年ぶり優勝を目指す阪神は25試合を消化して18勝7敗0分の貯金11とし、2位のヤクルトに3ゲーム差をつけて首位に立つ。一時8連勝をマークするなど、スタートダッシュに成功した。

この阪神の好調ぶりを支えているのが、現在1軍でプレーしている4人の助っ人外国人たちだ。ジェリー・サンズ外野手、ジェフリー・マルテ内野手、ジョー・ガンケル投手、ロベルト・スアレス投手。揃ってチームに欠かせぬ活躍を見せている。

現在リーグトップのチーム打率.264、123得点を叩き出す攻撃面で牽引しているのがサンズ、マルテの2人。サンズはここまで打率.300、7本塁打20打点を記録し、打点はリーグトップ、本塁打も同3位。マルテも打率.293、6本塁打14打点を記録している。大山悠輔内野手、ルーキーの佐藤輝明内野手と構成する中軸は破壊力満点となっている。

アルカンタラとロハスJr.は来日が遅れて現在ファームで調整中

投手ではガンケルが5試合に登板して4勝0敗、防御率1.78と先発ローテで活躍。守護神のスアレスもここまで10試合に投げて1勝6セーブ、防御率0.90と申し分のない働きを見せている。コロナ禍にあって、早い段階で来日できた面々がスタートダッシュに貢献している。

いまやこの4人はチームにとって欠かすことのできない存在となっている。その一方で、この外国人の起用法が、今後、矢野燿大監督の“嬉しい悩み”となりそうだ。

阪神には今季、この4選手のほかにチェン・ウェイン投手、ジョン・エドワーズ投手、ラウル・アルカンタラ投手、メル・ロハスJr.外野手と4人の助っ人が在籍している。助っ人8人体制は12球団でも最多。特に新外国人のアルカンタラとロハスJr.はコロナ禍で来日が遅れ、現在、ファームで調整を進めている段階にある。

ロハスJr.の守る外野にはサンズ、近本、佐藤輝が…

当初はこのアルカンタラとロハスJr.にかかる期待が大きかったが、蓋を開けてみれば、2人が来日する前に上記の4人が大活躍。大型補強の目玉として獲得したアルカンタラ、ロハスJr.が1軍で起用できないかもしれないほどだ。

特に悩ましいのは大砲候補として獲得したロハスJr.だ。昨季、韓国のKTウィズで47本塁打135打点をマークしたスラッガーは外野手。だが、現在、阪神の外野は左翼のサンズ、中堅の近本、そして右翼にはドラ1ルーキーの佐藤輝が固定されている。

また一塁にはマルテ、三塁には大山がおり、現状、ロハスJr.を起用するポジションが空いていない。今季は交流戦があるため、パ・リーグ主催試合ではDHがあるものの、リーグ戦においては、現状、スタメン起用は難しい状況にある。

今季のプロ野球の外国人枠は5人。アルカンタラを先発ローテに組み込むか、はたまたロハスJr.をベンチに置くか。チェンやエドワーズが巻き返してくるのか。好調な阪神を支える外国人たちの争いからも目が離せない。(Full-Count編集部)

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