「また補選に…」当選野党3候補は疑惑まみれ 酒席トラブル〝隠ぺい〟も発覚

まともな政治家はいないのか…

菅政権発足後初となる国政選挙(25日投開票の3選挙)で、政治とカネの問題で揺れた自民党は、2敗1不戦敗の“全敗”。立憲民主党を中心とした野党勢は次の衆院選で「政権交代だ!」と沸き立つが、永田町では目下、当選したばかりの3人に疑念の目が向けられている。野党新人候補の酒席トラブルの疑惑も浮上し、毎度お約束となっている“ブーメラン”の気配だ。

衆院北海道2区補選で当選した立憲民主党の松木謙公氏は選挙中、刺客を立ててきた日本維新の会の鈴木宗男参院議員から「吉川氏の何十倍ものお金を親、親戚から頂いている」と公然と批判されていた。

松木氏と宗男氏は盟友関係で知られ、新党大地で苦楽をともにしていたが、決裂。補選の焦点は吉川貴盛元農水相が収賄罪で在宅起訴されたことでの“政治とカネの問題”のハズだった。ところが、松木氏が上限額を超えた個人献金を両親から受けていた問題が選挙前に発覚しながらもクローズアップされなかった。

松木氏は政治資金収支報告書の訂正で、問題は解決済みとしているが、宗男氏は投票率が約30%と低かったことで、次期衆院選での逆転を確信。今後も追及の手を緩める気はない。

参院長野選挙区補選を制した立民の羽田次郎氏には、新型コロナウイルスで急死した兄・羽田雄一郎元国交相と同じ文科省の私立大学支援事業を巡る汚職事件の影がちらついている。

永田町関係者は「公判中の霞が関ブローカーは羽田雄一郎氏の政策顧問を名乗り、暗躍していた。次郎氏もこの利権構図の中に連なっていた可能性があり、裏人脈が探られています」と指摘する。

「父親(羽田孜元首相)の威光にあやかった典型的なお坊ちゃまで今後、問題が出た時にはすぐに辞めてしまうのではないかとささやかれ、また補選になるといわれています」(同関係者)

参院広島選挙区再選挙は立民や国民民主党、社民党などの支援を受けた宮口治子氏が当選した。有権者を困惑させたのは、「シングルマザー」を売りにしていたが、選挙中に“経歴詐称疑惑”のタイトルで、週刊誌に報じられたこと。

「宮口氏はバツイチで3人の子供を育てるシングルマザーを売りにして、支持を集めていたのですが、週刊新潮に白無垢で男性と写る写真が掲載された。お相手は立憲民主党の地元選出議員のイケメン公設秘書で、6月に結婚予定ということで、おめでたい話ではあるが、前のダンナと離婚したのは3年前の話で、シングルマザーを連呼することに疑問が持たれたんです」(野党関係者)

この報道で一時、世論調査で後退した宮口氏だが、選挙終盤の22日に広島市民が公選法違反で有罪確定した河井案里元被告に歳費返還請求の提訴を明かしたことで、再び政治とカネの問題に話題は戻った。宮口氏は辛くも勝利を収めたが、またもスッキリとしない選挙で、有権者のもやもやは消えないままだ。

さらに永田町で騒然となっているのは、選挙期間中の“もみ消し疑惑”だ。今月、福岡で女性が朝方に単独事故を起こし、酒気帯び運転で逮捕される事件があった。この女性は直前まで、男性と酒席をともにしていたとされ、それが次期衆院選に公認内定している野党の新人候補だったという。

コロナ禍で国民全員が自粛を迫られている中、次期衆院選の公認内定者が朝まで女性とハメを外して、深酒。しかも女性が車で帰った経緯について、党側は調査中を理由に公表していない。

この疑惑が出たのは選挙中で、すぐさま事実関係が判明していれば、3選挙に影響を与えていた可能性はあった。候補者の事務所に問い合わせたが、締め切りまでに回答はなかった。

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