【MLB】大谷一問一答 1072日ぶり復活星も制球力は辛口「5点」 28日の打者出場意欲

会見に臨んだエンゼルス・大谷翔平(画像はスクリーンショット)

2安打2打点3得点と投打で躍動も初回4失点を反省「そんなに手放しでは喜べない」

■エンゼルス 9ー4 レンジャーズ(日本時間27日・テキサス)

エンゼルスの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、敵地のレンジャーズ戦で「2番・投手」で先発した。指名打者制を解除した投打同時出場は22日ぶりメジャー2度目。初回に4失点したものの、5回9奪三振3安打4失点に抑えて今季初勝利を挙げた。防御率3.29。打撃では2回に右翼線2点二塁打を放つと、6回のバント安打で今季7度目のマルチ安打。3打数2安打2打点3得点で打率.300となった。投打で躍動し、チームの逆転勝ちに貢献した。

――3年ぶりの勝ち星。満足感はあるか。
「野手の人が打ってくれたので、チームとしては大きい。個人的には初回のことがある。そんなに手放しでは喜べないかなと思います」

――マドン監督のもとで投打で「制限なし」でプレーしている。
「今まではある程度、登板前日が休みだったりとか決まっていたので。こういう風になるのは初めてですけど、自分がどれだけチームに利益をもたらせるかどうかを毎試合毎試合、自分としては見せないといけないので。そういう気持ちで毎試合やりたいなと思います」

――初回4失点したが、2回から立ち直った。
「自分自身で点を取ったのはすごく大きなことでないかと思う。あの回で同点になって振り出しに戻って、気持ちを切り替えることが出来たのかなと思います」

――バント安打もあった。
「向こうの中継ぎ投手が素晴らしくて、なかなかこっちもリズムつかめなかった。ああいう時はきれいなヒットというよりも、虚を突くようなヒットの方が効果的でないかと思いました」

――マドン監督が会見で「マメが出来た」と言っていた。
「心配はないです。スプリットの方のマメでかなり小さい。僕としては、もう1イニングいけるかなと思いつつですけど、そこは中継ぎのみんながいるので交代になりました」

28日のレンジャーズ戦での打者出場に意欲「個人的には」

――2打点3得点の活躍は投球の自信につながったか。
「そこと打撃は別なので。打撃で仕事ができるのはすごく気持ち的には楽になると思うんですけど、投球は投球で区別して。初回と2回以降はやっぱり自分の中で変化があると思っているので。それをいかに初回からしっかり出せるかが今後の試合かなと思います」

――カットボールのような球種があった。あれはスライダーか、新しい球か。
「あまり気にしていないというか。小さくて速いのと、大きく曲がるスライダー。どちらのスライダーでもありますし、カットとも言えるかなと思う。あまり呼び方はどっちでもいいかなと思っています」

――28日も打者で出場したいか。
「そうですね。個人的には」

――前回は制球力が「ゼロ点」と言っていた。
「5点ぐらい」

――以前は変化球を軸にして修正していたが、真っすぐで押していた。
「相手の反応を見ながらでいいのかなと思っていたので。逆にスプリットもノーノーから投げたりとか、スプリットの制球がいいなと思ったので、スプリットを投げていましたし、そこは臨機応変にやっていきたいなと思っています」

――制球力はメンタル面が大きいのか。それともメカニックか。
「やはりメカニックだと思いますね。初回と2回以降はやっぱりメカニック的にも違いますし、メンタルによってメカニックが崩れることはあると思うんですけど、直接的にメンタルが直結することはないかなと思います」

6回のバント安打で今季7度目マルチ安打 「バント練習はちょこちょこしますけど、そんなに多くないですかね」

――制球力はどう改善していくか。
「ほとんどメカニックの部分なので、それは中5日とか中6日の中で修正するっていうのがみんなそうだと思うんですけど。それによって向上していくしかないんのかなと思います。実際はあまりここまでできていなかったので、またそこもメカニックが崩れる要因なのかなと思います」

――二塁打を打った後に三盗を狙ったが、マドン監督が止めたと言っていた。どんなやりとりがあったか。
「内緒です」

――バントの練習は。
「バントはちょこちょこしますけど、そんなに多くないですかね」

――どの指にマメが。
「中指ですね。中指の内側?」

――制球力を向上させる自信。
「2回以降は良かったので、もし2回以降良くないのであれば、ちょっと考えものかなと思っていましたけど。基本的に2回目以降のメカニックをこなしていければ、ある程度今まで通り自信を持って投げられるのかなと思います」

――勝利の瞬間、グラウンドにはいなかった。どこにいて、何を感じたか。
「トレーニングしていました。裏で」

――勝ったことについて。どんな感情だったか。
「勝って良かったなとはもちろん思いました。個人的な内容とそこは別なので。とりあえずチームとしてレンジャーズとの初戦、カード取れたことはすごい明日以降大きいのかなと思います」

――ロッカーで祝ってもらったりしていたのか。
「勝った時に今日のMVPみたいなやつあったりするので、そういうのがあったりしました」

リアル二刀流のプレッシャー「早い回で降りると連戦の真ん中だときつい」

――二刀流は早く降板する時のリスクがある。責任感やプレッシャーは。
「プレッシャーはありますね、やっぱり。4点5点初回に取られても。次の回に3点4点また取られても必ず5回投げるという気持ちは持っていきますし。別にDHを外さなくても、その気持ちが薄れるということはないですけど。外した時はチームとしてそこで早い回で降りてしまうと、なかなか今日みたいに連戦の真ん中だときついのかなと思うので。そういう意味ではプレッシャーもあるのかなと思います」

――手放しでは喜べないと話した。勝利投手で期待に応えた。
「初回良くなかったとしても、しっかりと切り替えて5回まで投げ切れるのであれば。監督としても使いやすいと思いますし。なかなか思い切って采配にいけない部分が、もしかしたら初回、2回くらいで降りていたらあるかもしれないので、そういう意味では5回以上、投げられたのは良かった」

――本塁打トップの選手の先発はベーブ・ルース以来。改めてルースと比べることについて。
「嬉しいは嬉しいですね。やっぱり。そういう選手を引き合いに出してもらえるのはすごい嬉しいことだと思いますし。まだ開幕してそんなに立っていないので、どういう感じで、必ず好不調あると思うので。なるべく維持できるように、もっと良くなるように、練習していきたいなと思います」

――1072日ぶり勝利。右肘の手術を経てここまできた。
「前回その前も内容的には良くなかったですけど。結果的には抑えてはいたので、勝ち星はないよりあった方が次に投げる時に気持ち的にも違うと思いますし。なかなか去年までは難しかったところではありますけど、そういう意味では今日みたいな投球でも白星が付くか、付かないかでは違うかなと思います」

――手術を経て、マウンドで勝てた。
「速球派の投手をやっているなら、ある程度、怪我をするというのは前からもちろん覚悟していました。そういう意味では怪我をした後、リハビリも長かったですけど、気持ちを切らすことなくやってこれたので。そこはトレーナーの人もそうですし、手術してくれたお医者さんもそうですし。そこがすごく大きかったかなと思います」

――100年前のルースも5回4失点で白星を挙げた。
「その時代ももちろん生きていないのでちょっと分からないですけど。望むなら5回無失点とか6回無失点とか僕は目指してやっているので。偶然は偶然として。もっともっと良くなるようにやりたいなと思います」

――利益をもたらせる選手。自信の1つになったか。
「1試合で何かが変わることはもちろんないので。何事も積み重ねですし、1試合1試合、翔平が出ているゲームは勝ちになるゲームが多いなと思ってもらえるように。そういう仕事が、1打席でも1イニングでもできるようにやっていきたいなと思います」(Full-Count編集部)

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