がん患者自身がオンラインで専門医に相談できる臨床試験紹介システム、運用開始

 がん患者が、オンラインで専門医に臨床試験の相談ができる臨床試験紹介システムの運用がスタートした。専門医が患者の来院前に臨床試験参加の適格性を確認でき、ミスマッチの可能性を低減するほか、より適切な臨床試験の紹介なども行えるという。

がん研東病院でスタートした「Insight Gateway」

 今回運用を開始したのは、国立がん研究センター 東病院 先端医療科の「Insight Gateway」(開発元/3Hクリニカルトライアルおよびハッチヘルスケア)。同科で実施している臨床試験について、がん患者がオンラインで情報を見て、チャットなどを活用し専門医に直接相談できるようになっている。専門医は受けた相談に対し、患者がシステムに入力したプロフィールやアンケートの結果、チャットでのコミュニケーションなどをもとに臨床試験への適格性の判断や他の臨床試験の紹介などが可能となる。専門医がオンライン上で事前に適格性を判断することで、来院後に臨床試験に参加できないことが判明するというミスマッチの可能性を低減できるほかに、同科の専門医がゲートウェイとなり他科の治験を紹介することで、がん患者が臨床試験に参加できる可能性を広げるという。

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