長崎県内離島航路利用 半減 コロナ感染拡大の影響 多客期に伸び悩み

 長崎県は27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、県内主要離島航路7路線の2020年度(21年2月まで)利用者数が前年度の47.2%に低迷したことを明らかにした。島原半島と熊本を結ぶ半島航路3路線も45.6%にとどまった。
 県議会離島・半島地域振興特別委員会で報告した。
 主な離島航路は博多-壱岐-対馬、長崎-五島、佐世保-上五島など。19年度は計約182万人が利用したが、20年度は計約86万人に減った。このうち利用が最も多い博多-壱岐-対馬は44.9%の約32万人(前年度は約71万人)だった。一方、半島航路では、島原-熊本が35.5%の約13万人(前年度は約36万人)と落ち込みが目立った。
 小川雅純・県交通政策課長は要因を「多客期の大型連休やお盆、年末年始に利用が伸びなかった」と分析。離島航空5路線も52.3%の約22万人と厳しい状況にあるとした。
 このほか県は、離島の航路・航空路運賃低廉化や雇用機会拡充に向けた国境離島新法の地域社会維持推進交付金について、本県への本年度当初交付決定額が前年度並みの約23億円と明らかにした。

 


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