【新型ヴェゼルとヤリスクロス後席比較】USBポートとエアコン吹き出し口がポイント! 快適なのは断然新型ヴェゼルだった

今バカ売れ中のSUVといえばトヨタ ヤリスクロスだ。だが、後席やラゲッジルームなどは決して広くなく、もう一回り大きなモデルを検討する向きも多い。そこで最大のライバルとなり得るのがホンダ 新型ヴェゼルだ。そう後席と荷室(ラゲッジ)スペースはクラストップレベルなのだった。今回は新型ヴェゼルとヤリスクロスの後席とラゲッジスペースを徹底比較! 結論からいえば断然ヴェゼルなのだが、一体どれほど違うのか!?

新型ヴェゼル&ヤリスクロス

価格差は約40万円! その違いは後席の快適性にあった

そもそもだが、トヨタ ヤリスクロスのベースモデルはコンパクトカーのヤリス。対して新型ヴェゼルの元となっているのは同じくコンパクトカーのフィットであり、ベース車共々ガチのライバルである。

新型ヴェゼルは全長4330mm×全幅1790mm×全高1590mm, 対してヤリスクロスは全長4180mmx全幅1765mmx全高1590mm
新型ヴェゼルは全長4330mm×全幅1790mm×全高1590mm, 対してヤリスクロスは全長4180mmx全幅1765mmx全高1590mm

ちなみに価格を比較してみるとヤリスクロスは179万8000円〜281万5000円、新型ヴェゼルは227万9200円〜329万8900円。スタート価格こそ40万円程度の差はあるものの売れ線グレードとなるハイブリッドモデルで比べてみても、ヤリスクロス ハイブリッドZが258万8400円、新型ヴェゼル e:HEV Zが289万8500円。どうしたって新型ヴェゼルの方が価格帯が上というイメージだ。

これだけ見ればヤリスクロスの方がコスパがいいでは? と思うはず。だが後席の快適性にこそ、価格差が如実に表れているのだった。

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座り心地はヤリスクロス。圧倒的な広さを求めるなら新型ヴェゼル

ヤリスクロスの内装色は写真のブラウンのほかにブラックの2種類をラインアップ

まずはヤリスクロスの後席から。結論から言うとヤリスクロスのリアシートは狭い! ベースとなるヤリスと後席のクッション厚さは変更しているものの、足元スペースは同じなのだった。そのため大人4人が乗れないワケではないのだが、長距離運転となると少々気が引けるほど。

クッション厚さをヤリスから変更しているおかげで、座り心地は注目ポイント。もしディーラーで実車に触れる機会があればリアシートの弾力性はぜひチェックして欲しい。

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新型ヴェゼルはホワイトを基調とした内装色のほかにブラックの2種類存在する。明るい内装が好みの方はヴェゼル一択となる

対して新型ヴェゼルのリアシートは大人4人がしっかり乗れるスペースを確保している。

これはホンダ独自のセンタータンクレイアウト(前席後方に薄いガソリンタンクを設置することでフラットな足元を実現)によるもので、身長175cmの筆者がドライビングポジションをとった状態で後席に座っても足が組めるほどのスペースを確保しているのだ。

ディーラーでチェックする際は、シートアレンジの手軽さを体験して欲しい。コンパクトSUVで唯一採用しているチルトアップ機構は女性でも片手で操作できるほど手軽で、しかも使い勝手が抜群なのだった。

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アームレストのサイズはヤリスクロスに軍配! USBポートや空調は新型ヴェゼルの圧勝

後席の快適性を向上されるアイテムとして、アームレストとエアコン吹き出し口が重要なポイントになると筆者は考えている。

ヤリスクロス, 新型ヴェゼル
ヤリスクロス, 新型ヴェゼル

アームレストに関しては両者装備されている。ヤリスクロスは後席中央のシートを前に倒すことで、その部分をアームレストとして使用できる仕組みになっている。シートそのものをアームレストとするため、サイズ的には大きくカップホルダーも備わる。

対して新型ヴェゼルはサイズこそヤリスクロスに負けるものの、実際に使ってみるとほどよいサイズなのだった。カップホルダーはアームレスト内と、左右ドアポケットに用意されているので使い勝手は抜群なのだった。

エアコン吹き出し口はヴェゼルだけ!

後席で温度調整はできないものの、ふたつの吹き出し口が備わっているのはかなり嬉しい。そしてUSBポートも設置されており、長距離ドライブだって苦にならない!

エアコン吹き出し口に関しては新型ヴェゼル、それもe:HEV Z以上のモデルであれば2口装備される。そして後席用のUSBポートも同じく2つ装備されるなど、後席の快適性では広さ、そして使い勝手は新型ヴェゼルの圧勝である。

一見似ているようで全く異なる性格のヤリスクロスと新型ヴェゼル。普段使いは2人乗車で、たまに後席を使用する人はヤリスクロス。対して4人家族のファミリーなどは絶対に新型ヴェゼルがおすすめだ。

【筆者;MOTA編集部 木村 剛大】

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