【新型コロナ】首相発言で自治体事務に影響 海老名市は接種日程前倒し、書類封入やり直し

ワクチン接種の関係書類が入った封筒を開封して、封入のやり直しを行う海老名市の職員=海老名市内

 高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、菅義偉首相が7月中の接種完了を表明したことが、自治体の接種事務に影響を及ぼしている。神奈川県海老名市は従来の接種スケジュールでは7月中に完了しないとして、前倒しの方針を決定。公表したスケジュールの修正や、対象者に発送する書類の封入のやり直しなどに追われた。

 海老名市は23日に、高齢者を対象とした接種予約や開始日などを公表。このスケジュールでは、65~69歳の対象者は1回目の接種が7月7日からで、2回目の接種完了は8月20日前後とされるなど、7月の完了は想定されていない。

 菅首相が記者会見して「7月末までに2回接種を終えるよう取り組む」と表明したのは、市がスケジュールを公表した日の夜。市は対象者約3万5千人に接種券などの発送準備を終えていたが、28日から開封して公表スケジュールを変更する旨の連絡文書を入れる作業などを始めた。

 今後、接種で連携する市医師会と調整し、5月半ばをめどに新たなスケジュールを確定させるとしている。

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