DeNAがハマスタ近隣に新オフィス 8月にも、スポーツ事業強化へ 渋谷の本社移転を機に

横浜スタジアム(資料写真)

 IT大手のディー・エヌ・エー(DeNA、東京都)が8月にも、横浜スタジアム(横浜市中区)近くにオフィスを新設することが28日、分かった。傘下の球団運営会社、横浜DeNAベイスターズが本社を置くビルに拠点を構え、スポーツ事業の強化を鮮明に打ち出す。本社を渋谷ヒカリエから近接する高層ビルへ移すのに伴い、渋谷とともに横浜を事業展開の中心に据える。

 関係者によると、DeNAは8月にも横浜市中区の関内新井ビルディングへ入居する。5、6階の2フロアに百数十人規模のオフィスを設けるという。同ビル7階には横浜DeNAベイスターズの本社があり、新拠点はスポーツ事業の司令塔としての役割を担う。

 通りを挟んで向かい合う旧横浜市庁舎街区では、DeNAなど8社でつくる共同事業体が高層複合ビルを開発している。完成は2025年中の予定。同社はこのビルで、国内最大級の大型ビジョンを備えたライブ発信施設や、スポーツ体験施設の運営を手掛ける。

 DeNAは過去10年間にわたり、神奈川県内を中心にスポーツビジネスの展開を進めてきた。11年にプロ野球の横浜ベイスターズを子会社化し、スポーツ事業に本格参入。17年には川崎を拠点とするプロバスケットボールチーム、川崎ブレイブサンダースの運営権を獲得した。

 さらに今年2月には、サッカーJ2リーグに所属するSC相模原への経営参画を決定。今後は横浜の新オフィスを核に、スポーツビジネスのさらなる強化を図っていく。グループ全体で推し進めている「横浜スポーツタウン構想」の実現も目指す。

© 株式会社神奈川新聞社