【欧州CL準決勝】マンチェスターCがパリSGに先勝 ミラクル弾と鮮烈FKで逆転

FKを決めて雄たけびを上げたマレズ(ロイター)

【フランス・パリ28日(日本時間29日)発】欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦、敵地に乗り込んだマンチェスター・シティー(イングランド)がパリ・サンジェルマン(フランス)に2―1で逆転勝ちし、初の決勝進出に大きく前進した。

試合は序盤からパリSGが主導権を握る展開だった。前半2分にFWキリアン・エムバペ(22)のカウンターからFWネイマール(29)のシュートでゴールを脅かすと、13分にもネイマールが果敢にゴールを狙った。そして15分、MFアンヘル・ディマリア(33)の右CKをDFマルキーニョス(26)がニアでヘディングシュート。これがゴールネットを揺らし、ホームチームが先制した。

防戦一方だったマンCが逆襲に転じたのは後半19分。ショートコーナーの流れから左サイドに展開していたMFケビン・デブルイネ(29)がゴール前に絶妙な浮き球のパスを供給。これを両チームの選手が競り合うが誰も触れず、GKケイロル・ナバス(34)も反応が遅れて、ボールはそのままゴールに吸い込まれた。

ドルトムント(ドイツ)との準々決勝第2戦で負傷して出場が危ぶまれた大黒柱の〝奇跡の一撃〟で追いついたマンCはこれで息を吹き返した。26分にゴール前で獲得したFKの場面でキッカーに名乗りを上げたのはFWリヤド・マレズ(30)。距離が約18メートルと離れていたことに加え、正面だったため壁は3枚だったが、左足の正確なシュートはDFキンペンベとMFパレデスの間をすり抜け、低い弾道でゴール左をとらえた。

守備のミスで逆転を許したパリSGは反撃を試みるが、32分にMFイドリッサ・ゲイエ(31)が相手への危険なタックルで一発退場。数的優利になったマンCがそのまま逃げ切り、ファイナル進出に王手をかけた。

すでに国内リーグ杯のカラバオ・カップで4連覇を達成し、リーグ戦も首位を独走。FAカップこそ逃したが、CLを含めた「3冠」の可能性がいよいよ現実味を帯びてきた。

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