石木ダム建設事業 世論形成へ連携を強化 反対議連がオンライン総会

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、家屋の撤去や住民の排除などの行政代執行に反対する超党派の「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」は28日、本年度総会をオンラインで開いた。行政代執行に反対する世論形成に向け連携を強化する方針を確認した。
 県内外の地方議員や国会議員約20人が参加。共同代表の坂本浩県議は「県と佐世保市の強引なやり方に多くの県民が説明を求めている。これ以上、現地住民の人権が踏みにじられることは許されない」とあいさつした。
 反対住民の炭谷猛・川棚町議は、住民らが抗議の座り込みを続ける付け替え県道の工事現場からライブ映像を配信。土砂が座り込み場所の眼前に迫っている現状を報告した。
 嘉田由紀子参院議員は「国内のダム建設事業で行政代執行した例はない。行政代執行は人権問題であり、保守革新の立場を超えて反対できる。衆院選や知事選の前に意見書をまとめるなどの動きを始めるべきだ」と指摘した。

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