苦しい時の自衛隊頼み続く、都内に接種センター

 菅義偉総理による「苦しい時の自衛隊頼み」が続いている。今回は『コロナワクチン大規模接種センター』を5月に都内に設置し、医官、看護官ら自衛隊医療スタッフで運営するよう防衛大臣に指示した。

 岸信夫防衛大臣は27日の記者会見で、菅義偉総理から指示があった、と語った。内容は「ワクチン接種が新型コロナウイルス感染対策の決め手。全ての皆様に1日も早くワクチンを届けるべく、政府として全力を挙げて取り組んできた。特に東京、埼玉、千葉、神奈川は全国の高齢者約3600万人の4分の1にあたる約900万人が住んでおり、感染拡大が全国に与える影響も大きい」と都内に設置の理由付け。

 そのうえで「医官や看護官等による組織的な活動が可能な唯一の国の組織である『防衛省・自衛隊により大規模接種センターを、5月24日を目標に、3カ月間東京都に設置し、運営してもらいたい』と指示を受けた」としている。

 岸大臣は「同様に人口が集中し感染拡大が顕著な大阪府を中心とする地域を対象として、適切な支援を行ってもらいたい」との指示もあったことを明らかにした。

 岸大臣は「菅総理から、防衛省は内閣官房、厚労省、総務省とよく連携し実施にあたってもらいたい。防衛省・自衛隊はわが国『最後の砦』であり、新型コロナウイルス感染症対策という国家の危機管理上重大な課題に対して役割を十分に果たしてもらいたい」と指示されたとした。

 そのうえで「総理指示を受け、私から省内関係幹部に対して指示内容を伝え、必要な準備を速やかに開始するよう指示した。本日、私と省内関係幹部との間で細部につき協議する」と述べた。菅総理にとって、医師や看護師の資格を持つ自衛隊の医官や看護官たのみが続きそう。(編集担当:森高龍二)

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