鷹が4連敗でストップ 7回零封の武田を工藤監督称賛「低めの意識を持って投げていた」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

中村晃&真砂がソロ本塁打放ち、武田を援護

■ソフトバンク 2ー1 日本ハム(29日・PayPayドーム)

ソフトバンクは29日、本拠地PayPayドームでの日本ハム戦に2-1で勝利。連敗を「4」で止めた。先発の武田翔太投手が7回無失点、中村晃外野手と真砂勇介外野手にソロ本塁打が飛び出し、今季2度目の本拠地同一カード3連敗を阻止した。

武田は15日のオリックス戦で今季初勝利を挙げた後、ファームで再調整。それが奏功したのか、7回を4安打7奪三振無四球無失点の好投だった。7回に周東佑京内野手が失策したが、続く浅間を一ゴロ併殺打に仕留めて、しっかりカバーした。

工藤公康監督は「ナイスピッチングですよ。(球種は)みんな良かったと思います。カーブ、スライダー、フォークはワンバウンドするのもありましたが、しっかりと低めにという意識を持って投げていましたね。彼のバロメーターはまっすぐとカーブだと思いますが、下半身を使うことでストレートも走っていました」と武田の投球を称賛した。

先週は木曜日(22日)に試合がなかったために2軍で調整させた。「課題としては球数をしっかり投げることと下半身を使って投げるということでしたが、(調整中に)何かを感じてくれたんだと思いますし、それが今日に繋がった」とうなずいた。

8回からはモイネロ、森唯斗と継投して日本ハムの反撃を1点にしのいだ。「まずは連敗を止めなきゃいけないので。武田君でも行けたと思いますが、走者を置いて(2安打された)王(柏融)選手ということも考えてね」と振り返った。

不調のデスパイネを外して真砂勇介外野手を6番、中村晃外野手を2番に据えた打線は、2回から3イニング連続で先頭打者が出塁しながらも後が繋がらず。しかし6回に中村が右翼席最前列にライナーで飛び込む2号ソロ、7回には真砂が左中間テラス席に1号ソロを放って武田を援護した。

「中村君はストレートにヤマを張っていたと思いますが、ああいう読みというのがさすがだなと思います。真砂君は引っ張るだけじゃなくてセンターから逆方向が自分に合うんだと、キャンプからしっかりやってきた。その成果が出たんじゃないかと思います」

「どんたく博多デー」として行われたこの日の観客は今季最多の1万5693人。指揮官は「連敗を止められたのが何より。明日から遠征に行って3日間いないので、こうやって勝ち試合をお見せすることができて良かったなと思います」とホッとした表情だった。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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