竹細工のおもちゃがつないだコロナ禍の交流 “小さなファン”からメッセージ

東京・八王子市に住む1人の男性が趣味で製作している竹細工のおもちゃが“小さなファン”と交流を生んでいます。

八王子市に住む銀山和夫さん(76)は、40代から趣味で竹細工を作り始めました。「昭和30年代のバス停」には時刻表も忠実に再現されています。また「老夫婦が営む履き物店」には奥の部屋にお団子も置かれています。設計図はなく、自分のイメージだけで作っていて、建物以外の小物も全て手作りです。作品は1つ完成させるのに3カ月以上かかるといいます。

銀山さんは細かな作業の合間に竹とんぼなどのおもちゃを作って気を紛らわせることもあります。そして作ったおもちゃは家の前に置いておき、近所の子が自由に手に取り、気に入ったら持ち帰ることもできます。

コロナ禍のため、銀山さんと子どもたちが直接交流することはありません。しかし銀山さんの元にある日、思いがけない反応が届きました。おもちゃを持ち帰った子どもからの手紙が届いたのです。手紙には「銀山さんのおもちゃとっても面白いです。もしお時間があれば竹とんぼを作ってほしいです」と書かれていました。さらにリクエストに応えた銀山さんの元には再び手紙が届き「竹とんぼを作ってくれてありがとうございます。おうちでやってみたらすごく飛んで面白かったです」と書かれていました。

銀山さんは今も作業の合間におもちゃを作っています。銀山さんに届いたおもちゃを楽しむ子どもたちからの交流は、ファンレターを通じて接触を抑えながら続いています。

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