スポーツ庁は30日、レスリングの東京五輪アジア予選(4月9~11日、カザフスタン)に参加した日本選手団で、新型コロナウイルス陽性が確認されながら、帰国時に体調不良を検疫所に申告していなかったケースがあったと発表した。
当該団員は、カザフスタンで帰国前に実施したPCR検査は陰性。経由地のトルコ・イスタンブールで発熱や倦怠(けんたい)感を訴え、帯同していたドクターに解熱鎮痛剤を処方された。しかし帰国時に提出した質問票で体調不良を申告しなかったという。
東京五輪・パラリンピックの強化指定選手らは、海外遠征から帰国後14日間待機の代替措置として、追加的防疫措置の厳を条件に、コンディション・能力維持のための練習活動を認めている。
スポーツ庁は今回の事例は、追加的防疫措置の誓約書に反する事例とし、競技団体の責任で遠征時の対応を徹底するよう通知した。