レジオネラ菌検出の神奈川県立こども医療センター、除染完了せず今も入院制限 16人から薬剤耐性菌も

県立こども医療センター

 神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)に入院中の子どもがレジオネラ菌に感染した問題で、原因とみられる給湯設備の除染が完了せずに現在も入院制限が続いていることが30日、明らかになった。県が同日の県議会厚生常任委員会で報告した。

 県によると現在、本館地下2~4階の中央手術室やICU(集中治療室)病棟、救急病棟などの給湯設備や一部トイレの洗面台が使用できなくなっている。

 原因については、給湯設備の滞留箇所や水栓の汚染などが強く疑われるとし、新たな給湯設備の整備など抜本的な対策を進める。

 また、昨年4月以降、16人の患者から薬剤耐性菌(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌=CRE)の保菌を確認。県は保健所に報告するとともに、排水設備の交換など汚染防止対策を徹底するとした。

 県は原因究明と再発防止に向けた検証を行うため、外部の専門委員による第三者委員会を設置する。

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