【柔道GS】阿部詩 袖つり込み腰対策を警戒「狙って一本は難しくなっている」

オンライン取材に応じた阿部詩

柔道のグランドスラム(GS)カザン大会(5~7日、ロシア)に出場する日本選手団が1日、羽田空港から出発。東京五輪女子52キロ級代表の阿部詩(20=日体大)がオンラインで出国前取材に応じた。

優勝した3月のGSタシケント大会からの連戦となるが「自分が思うような内容じゃなかったし、決勝も不戦勝だったので力を出し切れなかったというか、物足りなさがあった」と気合十分。

今大会では本番でメダルを争うような強豪選手は出場しないが「前回は研究されて自分の組み手、技の入りのパターンができなくなっていたので、どう自分の柔道につなげるか」と課題を掲げた。

最大の武器、袖つり込み腰が警戒されているだけに「狙って一本は難しくなっている。足技や後ろの技を出せたらいいが、こだわらずに競った場面で最後に自分の形になればいい」と臨機応変な戦いを心がける。

龍谷大学で行われた強化合宿では、大阪産業大柔道部監督の内村直也氏(51)から背負い投げの技術指導を受け「色んな入りのパターンがあった。今後の私の柔道につながっていくんじゃないか」と目を輝かせた。

3月には〝兄妹金メダル〟を狙う男子66キロ級代表の兄・一二三(23=パーク24)とともに、味の素とサポート契約を締結。栄養面での強力な援軍を味方につけ「残り3か月、全てをやりきる覚悟で過ごしたい」と改めて五輪に向けて気持ちを新たにした。

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