高齢者ワクチン接種終了時期 長崎県内21市町「7月中目標」

 65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種終了時期について長崎県は30日、県内全21市町が「7月末までに2回目を終えるよう目標を置いている」と県の聞き取りに答えていると明らかにした。菅義偉首相は4月23日の会見で7月中の完了を目指す考えを示していた。
 長崎新聞社が4月上旬に県内全21市町を対象に実施したアンケートでは、佐世保市や西彼時津町など6市町が7月中の終了見込みを示していた。一方で、長崎市や島原市など11市町は供給の具体的な時期や量が示されていないことを理由に終了時期を「見通せない」と回答。ほかの4市町は8~9月と答えていた。
 県によると、聞き取りは4月29日までに実施。30日に会見した中田勝己・県福祉保健部長は「医療従事者の確保が難しい自治体もあり、実現できるように支援体制を整えたい。県医師会にお願いし、接種日を増やしてなるべく期限内で終えられるように協力する」との考えを示した。
 政府が30日に示した計画によると、県内には5月24日の週から146箱、6月7日の週から154箱、同21日の週から155箱が配送される見通し。1箱で1170回分。
 県内では長崎市が4月12日に特別養護老人ホームで接種を開始。残る20市町も5月上旬までに始める計画。多くの自治体が施設入所者から始める一方、東彼波佐見町は20日から集団接種、五島市は26日、二次離島で16歳以上の島民を対象に始めた。
 国の集計によると県内では4月25日までに2206人が1回目の接種を終えている。


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