知らないと損をする英会話術72:一瞬でネイティブになれる“About”の使い方

カタカナで「アバウト」は「おおざっぱな、てきとうな」という意味でよく使われますが英語では通じません。「だいたい、おおよそ」という意味だけではない正しい“About”の使い方をマスターしましょう!

Aboutの基本「約、おおよそ」

Aboutには「約、おおよそ、だいたい」という数や量に関してや、地理的な「その周辺」という意味があります。

例)It takes about 2 hours from London to Munich by air.

ロンドンからミュンヘンまでは航路で約2時間です。

I woke up about 5am this morning, it was still dark!

今朝は5時ごろに起きたよ。まだ暗かった!

「○○について」というときのAbout

Aboutには「○○について、○○に関して」という意味でもよく使われます。

例)My brother studied about Japanese history.

私の兄は日本の歴史について勉強しました。

ネイティブがよく使うAll about

日常会話だけでなく、ニュースや文章としてもよく使われるAboutにAll about「~に関するすべて」という表現があります。

例)The Olympic isn’t all about money.

オリンピックは、結局お金がすべてではない。

I know all about running a coffee shop.

コーヒーショップの経営についてはすべて知っている。

What is that all about?

結局なんなの?

「今まさに○○するところ」というときのAbout

「今、まさに○○するところ」ということを表現したいときにもAboutは使えます。

例)I am about to leave my work.

ちょうど仕事から帰るところです。

She was about to ring you.

彼女はちょうど電話しようとしていたところでした。

「ちょうど今まさに○○しようとしていた」と言いたいときには未来形を使うよりはAboutを使う方がより「今、まさに」というニュアンスをうまく表現できます。

2つあるHow aboutの使い方

カジュアルな日常会話ではとってもよく聞くHow about..?というフレーズ。2つの使い方をご紹介します。

How about you? あなたは?

日常会話で質問返しをしたいときにはHow about you?が超便利!

例)Did you have a good weekend?

いい週末だった?

Yes, great thanks. How about you?

ええ、よかったです。ありがとう。あなたは?

I am going to have a cup of coffee, please. How about you?

コーヒーをください。あなたは?

この場合、And you? やWhat about you?でもまったく同様の意味として使えます。

「○○なんてどう?」と提案するとき

もうひとつのHow about..?は、「○○なんてどう?」という提案をするときに使われます。

例)What shall we eat tonight?

今晩、何食べようか?

How about Italian?

イタリアンなんてどう?

この場合、What aboutはあまり使われません。ほんとうに微妙な違いなのですがWhat about ○○?という場合には「それはいいけど、○○はどうするの?」という問題提起をして相手に意見を求めるような場面で使われます。

例)I have 2 more tickets for the concert tonight, shall we ask John and Kate?

今夜のコンサートのチケット、あと2枚あるんだけどジョンとケイトを誘おうか?

What about your sister?

あなたの妹はどうするの?

上の場合、How about your sister?なら「妹さんは?」というシンプルな質問なのに対して、What about your sister?を使うと「妹さんはどうするの?誘わなかったら、のちのち問題になるんじゃないの?」というニュアンスが含まれます。

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ネイティブがよく使うAboutの表現方法をご紹介しました。もうひとつ、日本語には訳しにくいAboutの使い方を最後に見ておきましょう。

例)There is something about Mary.

メリーについて何かがある(=メリーには何か惹きつけられるものがある)。

誰かに表現しがたいけれど惹きつけられる、気になってしまう魅力がある場合に使う表現で、実はキャメロン・ディアスの出世作となったコメデイロマンス映画「メリーに首ったけ」の英語のタイトルでもあります。

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