鶏めし らーめん さん-いち 〜 塩・醤油の2種ある鶏にこだわったラーメンと鶏めしが名物!リーズナブルでお得な定食も

福山市は尾道ラーメンなど、いろいろなラーメン店が多いラーメンの激戦区です。

そんな福山において、鶏にこだわりをもったラーメン店があるのを知っていますか?

その店は福山駅近くにある「鶏めし らーめん さんーいち (以下 さんーいち)」。

塩味や醤油味などの鶏をダシに使ったスープ、鶏肉を使ったチャーシューなどが特徴です。

さらにラーメンのほかに「鶏めし」もあり、こちらも人気があります。

鶏にこだわるラーメン店・さんーいちの魅力やこだわりについて探っていきましょう。

さん-いちは鶏を使ったラーメンと鶏めしが看板のラーメン店

さん-いちは、JR福山駅前・三之丸町(さんのまるちょう)にあるラーメン店です。

「三之丸町西」交差点のすぐ南に入った路地にあります。

ちょうど三之丸公園の東です。

すぐ近くには、洋食店「メゾンドシェフごはん」などがあります。

さんーいちは、2016年(平成28年)11月にオープンしました。

さんーいちの特徴は、鶏にこだわっていること

鶏をダシや具材に使ったラーメンや、鶏めしを看板メニューとしています。
ほかにも、ラーメンとおかずがそろった定食も人気です。

平日は勤め人、休日は若者などでにぎわっています。

さんーいちは、カウンター席のみ

店内は、入口から奥に向かってカウンター席がならんでいます。

さん-いちのメニュー

2023年(令和5年)2月時点の情報。 価格は消費税込

さんーいちのメニューは数種類のラーメンのほか「鶏めし」や「チャーハン」「からあげ」などのサイドメニューがあります。

さらに、サイドメニューとラーメンなどをセットにした定食も人気です。

ラーメンにごはんと、内容が日替わりのおかずが付く定食「日替わり定食」もおすすめ。

日替わり定食は数量限定(1日 10〜13食)です。

日替わりの内容は、店頭の黒板に表示されています。

さんーいちは鶏にこだわっているラーメン店です。

またラーメンに載っているチャーシューは、いずれも鶏肉のチャーシューになります。

鶏めしも、鶏にこだわる さんーいちならでは。

ほかにアルコール類などのドリンクや、オツマミ類もありました。

オツマミ類にも鶏肉メニューがラインナップ

ただしオツマミ類が注文できるのは、午後2時以降です。

おすすめメニューの紹介

おいしそうなメニューがたくさんそろう さんーいち。

さんーいちのメニューのなかから、おすすめのメニューを紹介しましょう。

「らーめん 塩」はスッキリとしたやさしい味わい

さん-いちの人気のラーメンには、醤油味と塩味があります。

そこで「らーめん 塩」(630円)を注文しました。

福山では透明感のある「清湯(チンタン)」スープを使う店が多いので、店主の清水さんは、あえて白濁したスープである「白湯(パイタン)」寄りのスープにしたそう。

らーめん塩のスープは、きれいな生成(きなり)色

スープを飲むと、ほんのりとした甘さと適度な塩味が感じられました。

醤油味もスッキリした味わいですが、塩味はさらにスッキリしていて、ダシの風味がより感じられたと思います。

麺は、細めのストレート

ラーメンの上には、チャーシューが2枚載っています。
実は、このチャーシューは鶏肉のチャーシューなんです!

鶏チャーシュー

清水さんが毎日、手間暇かけて鶏チャーシューを手づくりしています。

鶏チャーシューの味付けは、薄めでした。
食べていくと、鶏肉のうまみがジワッと広がってきて、とてもおいしいです。

らーめん塩は、醤油よりもスッキリとしたやさしい味わいなので、より鶏の風味が楽しめます。

「らーめん 醤油」は醤油のほんのりとした甘さが香る

さんーいちのメニューのなかでも、とくに人気がある「らーめん 醬油」(630円)。

スープ以外は、らーめん塩と同じです。

茶色い鶏ベースの白湯スープの上には、細やかなブタの背脂が浮いています。

スープをひとくち飲むと、ほんのりと甘みのある味わい。

そして、醤油のやや甘めの風味が広がります。

後口は、スッキリとしていました。

麺も塩と同じ、細めのストレート

ラーメンの上には、塩と同じく鶏肉のチャーシューが2枚載っています。

もちろん、チャーシューは鶏肉

さんーいちのらーめん醤油は、鶏のうまみと醤油のほんのりとした風味が楽しめるスッキリしたラーメンでした。

「鶏めし」はごはんの上に香ばしく焼かれた鶏モモ肉と温泉玉子を載せる

さんーいちで、ラーメンとならんで人気なのが「鶏めし」(850円)です。

ひとことで鶏めしといっても、全国各地でさまざまな形態の鶏めしがあります。

さんーいちの鶏めしは少し変わっていて、炭火で焼かれた鶏モモ肉の焼鳥が刻み海苔とともにごはんの上に載り、甘いタレがかかっているのです。

焼鳥丼に近いイメージでしょうか。

注文を受けると、清水さんが鶏肉を焼き上げる

鶏めしには、温泉玉子がついてきます。

鶏肉は、一切れが大きめです。

そして、なんといってもとても香ばしい。

食べるのが楽しみです。

鶏肉を食べると、プニプニっとした食感で、鶏のうまみがジンワリ。
皮は弾力があり、ほのかな甘みを感じます。

タレは、まろやかな甘い味付けです。
鶏肉や海苔の風味とよく合います。

次に温泉玉子を入れ、混ぜ込んで食べてみました。
すると、さらにまろやかで風味豊かになります。

さんーいちセット

鶏めしは単品のほか、ラーメンと鶏めし(小)がセットになった「さんーいちセット」(950円)もあり、人気です。

「ラーメンも鶏めしもどちらも食べたい!」という場合に、ぜひ注文してみてください。

数量限定「本日の定食」は働く人の昼ごはんとして人気

取材時の定食は「から揚げ丼」(選んだラーメンは醤油)

さんーいちでは、日替わり定食の「日替わり定食」(800円)も人気です。

好きなラーメンごはんポテトサラダ漬物、そして日替わりのおかずのセット。
ごはん・おかずの代わりに、丼ものになることもあります。

コストパフォーマンス抜群のメニューではないでしょうか。

なお、基本のラーメン(塩、醬油)以外のラーメンを選んだ場合は、基本のラーメンとの差額分の料金が加算されます。

定食につくポテトサラダも、清水さんの手づくり

おかずの内容は入口にある黒板に書かれているので、チェックしてみてください。

なお本日の定食は数量限定なので、無くなり次第終了です。

本日の定食は、平日の昼にとても人気があるそう。
休日は、さんーいちセットのほうが人気だとのことです。

福山では少ない鶏をふんだんに使ったラーメンや鶏めしが人気の、さんーいち。

店長・清水邦之(しみず くにゆき)さんに話しを聞きました。

さん-いちの店長・清水 邦之さんへインタビュー

店主の清水邦之さん

福山では少ない鶏をふんだんに使ったラーメンや鶏めしが人気の、さんーいち

店長・清水邦之(しみず くにゆき)さんへインタビューをしました。

インタビューは2021年4月の初回取材時に行った内容を掲載しています。

物件の立地と形状からラーメン店を開業することに

──開業の経緯を知りたい。

清水(敬称略)──

今まで飲食も飲食以外も、いろいろな仕事をしてきました。
飲食分野で最初に働いたのは、中華料理店です。

ほかに、自分で焼鳥店を経営していた時期もあります。

さんーいちを始める直前は、居酒屋で働いていました。

その後「定食店をやってみたい」という気持ちがあり、物件を探し始めたんです。

居酒屋など夜の商売が長かったので、今度は昼メインの飲食店にしようと思いまして。

そして、現在のさんーいちがある物件を紹介されました。

ただ実際に物件を見てみると、カウンターだけの店内です。
立地や店内の状況から「ここで店をするなら、定食店よりラーメン店のほうがいいな」と感じたんです。

過去に中華料理店の経験もあったので、一気にラーメン店をしようという気持ちに切り替わりました。
原点に返った感じですかね。

そのような経緯で、2016年(平成28年)11月21日に店をオープンしたんです。

──店名の由来は?

清水──

まず、思いとして長く店を続けていきたいというのがありました。

それでフッと自分の知っている老舗を思い浮かべると、店名に数字の入っている店が多かったんです。

ですから私も同じように、店名に数字を入れました。

知人に相談するなどし、最終的に読みやすく平仮名にして「さんーいち」になったんです。

鶏肉が好きだから鶏にこだわり、他店と差別化を

──鶏でダシを取ったラーメンスープに鶏チャーシュー、鶏めしなど、鶏にこだわりを感じる。

清水──

そうですね。
鶏にこだわっています

理由は単純で、私は大の鶏肉好きだからです(笑)。

小さいころから、自宅で肉を食べるなら鶏肉でした。
そんな環境で育ったから、大きくなっても鶏肉が大好きなんです。

それに福山は、ラーメン激戦区です。
ほかにはない「売り」がないと、競合店にはかなわないですよね。

だから自分の好きな鶏を押し出した、ほかにはない当店らしいラーメンにしたいと思いました。

そこで目を付けたのが、鶏をメインに使った白湯(パイタン)スープです。

当時の福山では、鶏をメインに使った白湯スープのラーメン店は少なかったので。

地元のかたの味に合うよう、シッカリと白濁した濃厚なスープではなく、透明感のある清湯(チンタン)スープよりも白濁しているが濃厚すぎない「白湯寄りのスープ」にしたんです。

また鶏メインのスープだと少しアッサリ過ぎるので、ブタの背脂を少量入れてバランスを整えました。

チャーハン (過去の訪問時に撮影)

──チャーシューにも鶏肉を使用している。

清水──

これも鶏にこだわるなら、チャーシューも鶏にしようと思ったからです。

他店との差別化のため、福山周辺ではあまりない、鶏肉を使ったチャーシューにしたんですよ。

使っているのは、三原産の「ひろしまハーブ鶏」。

できれば福山産の地鶏の肉を使おうと思ったんですが、福山周辺では親鶏があっても地鶏は少ないんですよ。

そこで福山にできるだけ近い地鶏を探したら、ひろしまハーブ鶏に行き着いたんです。

鶏チャーシューは、私が毎朝手づくりしています!

──鶏めしは、なぜ出すようになった?

清水──

鶏をアピールしたラーメンにしても、看板に「ラーメン」って書いているだけだと、どうしてもブタをイメージしてしまうと思ったんです。

そこで、ラーメンと並んで鶏を使った別の料理も出すことを考えました。

私は焼鳥店の経験があるので、焼鳥を応用した「鶏めし」を考えて、これを出すことにしたんです。

そして「鶏めし らーめん」と掲げることで、見た人・聞いた人に鶏をイメージしてもらおうと思いました。

清潔感を保つこと、早く提供することを心がける

カレー風味らーめん (過去の訪問時に撮影)

──店をやっているうえで、こだわっていることや心がけていることはある?

清水──

清潔感のあるように、清掃や整理・整頓することは気をつけていますね。

あとは、早くお客様に提供できるように努力しています。

基本的に私一人で運営しているので、うまくやらないとお客様に迷惑をおかけします。

ですから早く提供できるよう、昔に比べるとメニューを整理したりしたんです。

ラーメン店は、早く提供できるのも魅力のひとつだと思うので。

──どんなお客が多い?

清水──

福山中心部という立地上、平日はお勤めのかたが非常に多いです。

休日はお勤めのかた以外も来ますが、当店はほとんどが常連のかたですね。

ありがたいことに、常連のかたがまわりのかたにおすすめしてくださり、それがキッカケで当店に来たというお客様もおられます。

行列のできる店が目標

──今後の展望や目標があれば、教えてほしい。

清水──

今よりもっとたくさんのお客様に来てもらいたいです。

行列のできる店になればうれしいですね。

それを目標に、店を運営しています。

鶏好き店主がつくるさんーいちのらーめん・鶏めし

ラーメン激戦区の福山で、鶏にこだわったラーメンをつくる、さんーいち。

香ばしさがたまらない「鶏めし」や、コストパフォーマンスがよくてランチに食べたい「日替わり定食」など、ついまた通いたくなる魅力があります。

店長の清水さんによると、さんーいちで食事するために、わざわざ倉敷などの遠方から訪れる常連客もいるそうです。

鶏肉が大好きな清水さんのつくるラーメンや鶏めし、ぜひ味わってみてください。

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