【パナソニック・オープンL】「どの選手よりも基本を大事にする」上田桃子がプレーオフ制しV

20メートル級の強風にも左右されなかった上田桃子

ゴルフの国内女子ツアー「パナソニック・オープン・レディース」最終日(2日、千葉・浜野GC=パー72)は通算5アンダーで並んだ上田桃子(34=ZOZO)と大里桃子(22=伊藤園)のプレーオフとなり、2ホールともパーの上田が2019年の「ヨネックスレディス」以来の通算16勝目を挙げた。

瞬間最大風速が秒速20メートルを超えるコンディションで、プレーオフを含めた20ホールでボギーがひとつだけという抜群の安定感を見せた上田が2年ぶりの勝利。そのゴルフを支えたのが「自分はどの選手よりも基本を大事にする」ことだった。

具体的には「100ヤードまで10ヤード刻みで打つ」「アプローチは5ヤード刻み」「パットは1・5メートルを外さない」「ドライバーは構えたら5秒以内に打つ」「クラブパス(軌道)を、真っすぐ。インサイドから2度。アウトサイドから1度、と意識して打つ」といった練習をすること。こうして作り上げたショットの完成度のおかげで、この日も「風が嫌だと思ったことは一度もなかった」という。

プロ転向は2005年。当時は1歳上の宮里藍(35=サントリー)と横峯さくら(35=エプソン)を頂点にした日本女子ゴルフの絶頂期。大ギャラリーの前でプレーするのが当たり前の環境でプロ生活を送っていた。それがコロナ禍で無観客の開催が増え「普段だったら歓声とともにのってくるんですけど、それもなかなか難しい状況で…」と、モチベーションを維持するのが難しくなっていた。

その中で自身の持ち味を再確認して挙げた、2年ぶりの勝利だった。

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