【東京五輪】選手村で超濃厚接触はNG 大量配布予定のコンドームは〝お持ち帰り〟か

選手村での行動は大幅に制限される

逆風が強まる東京五輪。開催となれば新型コロナウイルス対策の強化がより一層求められるが、特に選手の行動規制は相当に厳しいものとなる。

先月28日、アスリート向けのコロナ対策をまとめた「プレーブック(規則集)」の第2版が公表。選手は毎日コロナ検査が義務付けられ、行動範囲は競技会場、練習施設、宿泊所に限定される。公共交通機関の使用は認められず、もちろん選手村から抜け出して夜の街に行くなどご法度だ。チーム内には「コロナ対策責任者」が置かれ、アスリートの行動を監視。違反者は制裁を受ける可能性もあるため、たとえ競技後も気を抜けない。

これまでの五輪では競技を終えたアスリートが選手村でコミュニケーションを取り、異文化交流を図ってきた。ただ、今大会は競技終了の2日後に選手村を出なくてはならない上に、組織委が定めるアスリートの行動ルールには「来村者を含め他者との不要不急な接触を避け、必要な場合は適切なフィジカルディスタンスを確保して行動する」と明記。つまり、過度な〝接触〟はNGなのだ。

五輪選手村と言えば、大量のコンドームが無料配布されることが通例。今大会も「選手に向けた性感染症予防の啓発を目的に選手村内でコンドームの提供を行う予定」(組織委)といい、国内メーカー4社が4万個ずつ、合計16万個を無償で配布する。有識者からは「濃厚接触を助長させる」「理解に苦しむ」と批判の声も上がっているが、今回はさすがに選手村内での破廉恥行為は無理だろう。

アスリートはスマホのアプリで接触状況の把握、健康観察、位置情報などがモニタリングされ、万が一、陽性になったら行動履歴がすべてバレる。そもそもフィジカルディスタンスを保って行為に及ぶなど無理な話だ。

五輪出場のある元女性選手によれば「お土産に持って帰る外国人は多いですよ」といい、今回は全てのコンドームが〝お持ち帰り〟となりそうだ。

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