いのちの電話 ピンチ 孤独、経済的苦境…コロナ長期化で相談深刻化 足りない人手「つながらない」 鹿児島

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24時間無休で電話を受ける鹿児島いのちの電話=鹿児島市

 24時間無休で悩みの相談に応じる「鹿児島いのちの電話」(鹿児島市)がつながりにくい状況が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大で、不安や孤独感を訴える人が増える一方、ボランティアの相談員が不足しているためだ。感染終息が見えない中、相談内容も深刻化しており、事務局は「みなさんの力を貸してほしい」と相談員を募っている。

 昨年4月~今年3月に寄せられた相談は1万3564件(男性7437件、女性6127件)だった。前年とほぼ同じ件数だが、人手不足が慢性化し、2台ある電話の1台しか対応できない状況が続いている上、1件当たりの相談時間が長くなっているため、潜在的な相談希望者は増えているとみられる。

 コロナ関連は約2割を占める。自殺をほのめかすような電話は前年同期より約300件増え1402件。昨年4~6月は男性が多かったが、夏以降は女性が増えた。

 相談内容はさらに深刻化している。当初は「感染が怖い」「自粛がきつい」など、コロナ禍に直接影響を受けた内容が多かった。しかし長期化とともに、コロナ禍を背景にした家族不和や人との交流が断たれた孤独感を訴える人が多くなった。

 「仕事がなく食べるものもない。死にたい」など経済的に追い込まれ、助けを求める人も増えている。1時間以上話し込むケースも少なくないという。

 いのちの電話の相談員は約90人。高齢化に加え、新型コロナで医療関係者が活動を控えていることも、人手不足に拍車をかける。「つながらない」と嘆く声が多い。

 事務局は「助けを求める人のために仲間を増やしたい」と相談員を募集している。医師や弁護士など専門家による全27回の養成講座を受講する必要がある。受講料は2万円(学生は半額)。開講は5月20日。事務局=099(250)1890、いのちの電話=099(250)7000。

コロナの感染拡大で、不安や孤独感を訴える相談が鹿児島いのちの電話に多く寄せられる