F1第3戦ポルトガルGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2021年F1第3戦ポルトガルGPの決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、ランド・ノリス(マクラーレン)だ。

■マクラーレンF1チーム
ランド・ノリス 決勝=5位

2021年F1第3戦ポルトガルGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 今日の結果に大満足だ。チームが一丸となってしっかりレースを戦い、戦略をうまく実行できた。最初のスタート、リスタート、そしてピットストップで、早めに前に出ておく必要があるライバルたちを抜くことができたからね。チームのみんなのためにも本当にうれしいし、自分のパフォーマンスに満足している。今日はかなりポイントを稼ぐことができた。5位は僕らに手が届く範囲で最高の成績だから、とてもハッピーだ。ここにいるみんな、そしてファクトリーにいるみんなのハードワークに心から感謝するよ。

■レッドブル・レーシング・ホンダ
セルジオ・ペレス 決勝=4位

2021年F1第3戦ポルトガルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

 忙しいレースだったね。ターン4でランドに抜かれてしまった。彼の4輪すべてがコース外に出ていたと思ったので、トラックリミット違反でポジションを返してくれるものだと思った。それでそれほど激しく防御しなかったんだ。ところがそうはならなかった。僕の判断ミスであり誤りだ。そうしてランドに抑えられることで、大量のタイムをロスし、レースが台無しになったんだ。

 彼を抜いた後、いいペースで走れたけれど、すでに上位との差が広がってしまっていた。レース後半、他とは違う戦略を採ることにして、セーフティカーが出ることを期待し、ファーストスティントを長く走った。でも期待どおりにはいかなかったので、今日は4位が最大の結果だったと思う。

 マシンにもレースペースにも大きな進歩が見られる。僕自身、走行距離が伸びるにつれ、どんどんマシンへの理解が深まっている。もちろん、乗り越えるべき点や改善すべき点はまだあるけれど、慣れるためにはこういうプロセスを経る必要がある。来週のバルセロナに向けて作業を続けていくよ。

 週末を通して、メルセデスとはとても僅差だった。こういう状態がシーズンを通して続いていくのだろう。彼らが速い週末もあれば、僕らが速い週末もある。だからこれからも地道にハードワークを続けていく必要がある。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=3位

2021年F1第3戦ポルトガルGP 優勝のルイス・ハミルトン&3位のバルテリ・ボッタス(メルセデス)

 ポールからスタートしたのだから、これは目指していた結果ではない。もちろん優勝を獲得したかった。結局一番の問題はファーストスティントでペースが上がらなかったことだ。今のところ、理由が分からない。

 ピットストップ後、ハードタイヤのウォームアップに時間がかかり、マックスに追いつかれてしまった。その後、エキゾーストの温度センサーに問題が発生し、直線スピードが理想的ではなくなり、マックスに近づいて2位を奪うのは難しくなった。その後、パワーが戻ってきたので、ファステストラップを記録することができた。重要な1点だ。

 これから2日間で今週末のことを分析し、学習し、それから次の週末に集中する。また全力で戦うよ。

■レッドブル・レーシング・ホンダ
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位

2021年F1第3戦ポルトガルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 このトラックには、僕たちのマシンに合わない何かがある。グリップや全体的なペースという点で、今回は不調な週末だった。去年、ここではあまり強くないことを知った。今年は少し改善し、メルセデス1台の前でフィニッシュすることができたけれど、彼ら2台に勝てるだけの強さはなかったね。

 それでも2位はとてもいいリザルトだし、今シーズンは浮き沈みがあることは最初から分かっていた。サーキットによって、僕たちが強かったり、メルセデスが強かったりするんだ。

 今日のレースはまずまずで、常にプッシュしていくことができたのはよかったと思う。序盤、バルテリがグリップに苦しんでいたので、彼にプレッシャーをかけようとした。でもその時点で後ろを走っていたルイスは速くて、結局、僕たち2台を抜いて、トップに立った。

 ピットストップでバルテリをアンダーカットすることに成功した。でもハードタイヤでは僕たちの方が少し遅くて、何周かはルイスと似たようなタイムで走ることができたが、一貫してそのペースを保つことはできなかった。レース終盤、後ろからバルテリが近づいてきたことからも、今日彼らのペースが良かったことが分かる。

 ファステストラップが奪われたのは残念だ。トラックリミットだなんて馬鹿げているよね(笑)。そんなことをするより、グラベルを設置すべきだよ。でもこれが現実だから仕方ない。僕たちは常にチャレンジしたいと思っている。あの時、後方に十分なギャップがあったから、ファステストラップを獲りに行ったんだ。

 今回、大量にポイントを稼げたことはよかったが、次のバルセロナが楽しみだよ。あそこはここよりは通常のグリップレベルだし、いい思い出のある場所だ。スペインGPでは、各チームがどれぐらい進歩しているのかが、より明確に見えてくるだろう。いずれにしても、長いシーズンだからいろいろなことが起こり得る。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位

2021年F1第3戦ポルトガルGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝

 身体的にも精神的にも、本当にきついレースだった。すべてをうまく整えた状態で走り続ける必要があったんだ。風が強くて、ミスが出やすいコンディションだった。バルテリほどいいスタートを切ることができなかったし、リスタートでポジションを落としたこともよくなかった。本当にがっかりしたよ。でも、最終的に満足いくレースになった。3番手を走り、素晴らしいドライバーふたりをオーバーテイクしなければならなかった。こういうレースをするために、自分は生きているんだと感じる。

 ライバルとのギャップはとても小さいから、今年は1点が大きな価値を持つ。僕はカート時代からバトルが大好きだ。僕たちチームは、あらゆる手段を講じて戦いに挑む。このマシンからすべてのポテンシャルを引き出すために取り組んでいく必要がある。

(リスタートでフェルスタッペンに抜かれたことについて語り)当然、前のバルテリに集中していた。でもほんの一瞬、マックスの位置を確認するためにミラーを見たら、その瞬間にバルテリが加速していったんだ。それでバルテリを抜くチャンスを失った。あれはよくなかったね。

 僕はバルテリのトウ(スリップストリーム)に入っていたが、マックスが僕を抜くためにラインを変え、僕も動いたことで、彼にバルテリのトウを与えてしまった。「お前ばかだな」って自分に言ったよ。

 でもその後、すごいバトルをすることができた。ファンには喜んでもらえたんじゃないかな。

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