西武戦好投で今季3勝目 オリックスの19歳・宮城に早くも“2冠”の声

敵地で7回2失点の快投を見せ、3勝目をあげたオリックス・宮城

新人王どころか防御率のタイトルも夢じゃない? オリックスの2年目左腕・宮城大弥投手(19)が3日の西武戦に先発。7回途中4安打2失点で今季3勝目を挙げた。

急性胃腸炎の影響で4月18日(対ロッテ)以来の登板だったが、序盤から直球と変化球が冴え渡り、相手打線を翻弄。7回に3安打を浴びて2失点での降板も、6回まではわずか1安打という快投だった。

「初回からいい感じで投げられたが最後の回(7回)がまだまだ課題かなという感じです」とは宮城。先月4日以来の白星も最後まで投げ切れなかった悔しさに試合後は反省を口にした。だが、そんな19歳左腕の周辺で早くも囁かれ始めているのが「防御率タイトル」獲得の可能性だ。

この日今季5試合目の登板を終えた宮城の防御率は1・53。この数字は規定投球回をクリアするパ・リーグ投手の中で堂々3位にランクインする。しかも、ここまで許した自責点は合計で6。これは救援投手陣を除けばリーグトップだ。

「スタミナ面にまだ課題があるとはいえ、現在防御率1点台の山本(オリックス=1・39)や涌井(楽天=1・51)と内容は遜色ない。このまま故障なくいけば、2人を抑える可能性は十分ある」とはパのスコアラーの一人。チーム内外から最優秀防御率への期待の声があがるのも無理はない。

宮城は自身と同じく3勝を挙げる楽天・早川や開幕から好投を続けるロッテ・鈴木、日本ハム・伊藤らと並んで新人王の有力候補に挙げられているが、この調子なら“2冠”も狙えるはず。

同世代ではロッテ・佐々木朗やヤクルト・奥川らが注目を浴びるが、実績ではこの2人を超えつつある宮城。シーズンはまだ長いとはいえ複数タイトル奪取で世代トップに躍り出るか。

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