巨人・原監督 9回に4投手投入の執念采配!〝臨時守護神〟ビエイラは正念場か

9回、自らマウンドに出向いた巨人・原監督(右から2人目)

巨人が大接戦となった3日の広島戦(マツダ)を3―2で逃げ切り、連敗を2で止めた。

最大のハイライトは1点リードの9回裏だ。8回から3番手でマウンドに上がった中川を回またぎで登板させ、9回先頭の安部を打ち取ったところで降板。その後は連打を浴びたビエイラを降板させ、一死一、二塁のピンチでは5番手に桜井を送った。その右腕は暴投が絡んで二、三塁とピンチを広げるも石原を空振り三振。すると、原辰徳監督(62)が自ら珍しくマウンドに足を運んだ上で次打者の菊池涼に敬遠を申告してすべての塁を埋めた。

そして二死満塁から左打者の田中広が代打で送られたとみるや、指揮官は変則左腕の高梨を投入し、どうにか二ゴロに打ち取って27個目のアウトをもぎ取った。

1イニングにリリーフ陣4人をつぎ込む執念とも言える采配。試合後、原監督は「執念というか…」と笑みを浮かべると「ベストを尽くしたということでしょうな」と総括した。

ただ、気がかりなのは市民権取得のため渡米中の守護神・デラロサの代役を託されているビエイラだ。この日は一死も奪えずに連打で降板を告げられ、戦前までに登板した直近3試合でいずれも失点している。160キロ超の剛速球が最大の持ち味ながら、安定感ある投球も求められそうだ。

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