超本格!北海道仕込みのだしが香る『mogu』のスープカレー。

スパイスの効いた旨みのあるスープに、野菜がごろごろ入ったスープカレー

発祥の地、北海道の札幌市内には200軒を超えるスープカレー専門店がしのぎを削っています。

今回は、そんな北海道のスープカレーをルーツにもつ『mogu』にやってきました。

海側環状線(うみかん)白山インターのすぐ近く。

めぐりめぐって70〜80軒。

『mogu』がオープンしたのは2013年。当時、石川県では馴染みのなかったスープカレーでしたが、「食べたことのない美味しさ」との評判が広がり、週末には行列ができるほどの人気店になりました。

どろっと濃厚なルウの金沢カレーに親しんできた地元民にとって、サラッとしたスープカレーがどれほど衝撃的だったか。カレー好きの筆者も、想像のさらに上をいく美味しさに感動した記憶があります。

広々とした空間で、ゆったりと食事ができる。
店主にスープカレーを教えた人や、開業の手助けをした人などの頭文字を組み合わせて『mogu』という名前がついた。

店主のヒロさんがスープカレーと出会ったのは、北海道のホテルでマネージャーをしていた頃。あまりの美味しさにどハマりして、気がついたら70〜80軒のお店を食べ歩いていたそうです。

「そのうち自分でも作るようになりまして。スープカレー専用のアパートを借りて、休日はひたすらカレーづくりに没頭してました」とヒロさん。

さらには仕事のかたわら、富良野の名店「ふらのや」で修行をし、自信を深めていくことになります。

「いつか地元に戻って、スープカレーのお店ができたらなぁ」

そんなことを考えている矢先に起こったのが東日本大震災。転職するならこのタイミングしかないと、地元石川でスープカレー専門店を開業することを決意しました。

「ふらのや」で学んだスープカレーの基礎と、これまで食べ歩いてきた味の記憶。このふたつを頼りに目指したのは「辛くなくても美味しいカレー」。スパイスの香りでごまかさず、素材の旨みを全面に押し出したスープカレーです。

チキンと野菜のスープカレー

チキンと野菜のスープカレー 1,400円。

ベースとなるのは、鶏ガラや野菜などを煮込んでつくるスープストック。スープカレーならではの圧倒的な旨味は、この出汁が決め手となっています。

ホールスパイスを油で炒めて香りを引き出し、トマトと玉ねぎをじっくり炒めて、スープストックを注いだら、あとは具材を乗せるだけ。「だけ」といいながら、揚げたり、煮たり、焼いたり。素材の持ち味を引き出す、ひと手間もしっかり加えています。

レンコン、カボチャ、トマト、まいたけなど、季節の野菜がもりだくさん。辛さやトッピングはお好みで。
一番人気の「チキンと野菜のスープカレー」のほか、常時10種類以上のスープカレーを用意。ベースもトマト、ココナッツ、エビの3種類あって、バリエーションが楽しめます。

実際に食べてみた感想としては、美味しさはもちろん「あっさりと重たくない」というのが第一印象。とはいえ、しっかり旨味があるので物足りなさは感じませんでした。スープの辛さやごはんの量、トッピングなど、自分好みにカスタマイズできるのもポイントです。

スプーンですくったごはんをカレーにくぐらせるのが正式な食べ方だそう。県内産のコシヒカリを使用。
スープカレーといえばチキンレッグ。スプーンを入れるとホロっと崩れる柔らかさ。 
どこか懐かしい味がする、自家製はちみつレモンラッシー(480円)。カレーとの相性もばっちり。

ちなみにランチタイムは単品とほとんど変わらない値段で、サラダとドリンクがセットになるんだとか。

テイクアウトのほか冷凍カレーも販売しているので、家カレーを満喫したい方にもおすすめです!

コロナが落ち着いたら、北海道に行きたいな。

Soup curry & cafe mogu
スープカレー&カフェ モグ
石川県金沢市福増町南1285-1 グリーンエイト
TEL.080-3742-1282
営業時間/11:00〜15:00(L.O.14:45)、17:30〜21:30(L.O.21:00)※月曜、火曜はランチ営業のみ。コロナ期間中は営業時間に変動あり。詳細はホームページなどでご確認ください。
定休日/不定休
席数/カウンター8席、テーブル20席
駐車場/11台

※こちらの情報は取材時点のものです。

(取材・文/ヨシヲカダイスケ、撮影/林 賢一郎)

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