子どもたちのために

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 1月上旬に東京で開催された春高バレーの男子準々決勝。V2を目指していた東山高(京都)は試合開始の15分前、大会本部から非情な通告を受けた。「東山はコートから引き上げるように」と▲理由は前日夜に選手1人が発熱したことなど。チーム全員が要観察扱いになると医師が直前に判断した。当日の朝、大会本部から「出場は問題ない」と言われていた選手たちは泣き崩れるしかなかった▲昨冬の各種全国大会では、バレー以外の競技からも辞退校が複数出た。3年生は不完全燃焼のまま、高校スポーツの引退を強いられた▲約1万1千人の選手が参加する県高総体の開幕まであと1カ月となった。コロナ禍に終わりは見えないが、現在、県高体連は「子どもたちのために」と無観客での開催準備を進めている▲そこで再確認してほしいのが、いつ、どこで、だれが感染してもおかしくないウイルスの怖さ。当然、各校は徹底した対策を続けているが、前哨戦となる4月の県春季選手権でも複数競技で辞退校が出た。県高総体もそうなる可能性は否定できない▲選手たちが積み重ねてきた努力の成果を発揮できる舞台を、より一層の感染防止対策と両立させることで実現できるように望みたい。たとえ感染者が出ても、責めてはならないという約束も忘れずに。(城)