阪神が乱打戦制し、今季3度目の4連勝 矢野監督は「次に生かさないといけないことも」と反省 

9回に9号ソロを放った佐藤輝(手前)を出迎える矢野監督(右から2人目)

猛虎が再び波に乗り始めた。阪神は4日のヤクルト戦(神宮)で11―5と乱打戦を制し、逆転勝利。これで今季3度目の4連勝だ。

試合前までの30試合で貯金12。主に「先行→逃げ切り」が勝利の勝ちパターンとして定着している中、この日は先発のエース・西勇が守備の乱れなどもあり5回4失点(自責2)と結果を残せず。それでも2―4で迎えた6回から試合を引っ繰り返し、より強さを際立たせた。

殊勲の働きを見せたのが、8年目の陽川だ。6回二死一、二塁で投手・西の代打として打席に立つと初球の139㌔カットボールをひと振りでしとめ、左中間への同点適時二塁打。陽川本人が「なんとしても打つという気持ちで打席に入りました。みんなが必死で繋いでくれましたし、初球から打ちにいくと決めていた」と振り返ったように、気迫十分の一打はベンチ全体を活気付かせた。

これで息を吹き返したチームは、続く7回に助っ人・マルテがヤクルト2番手・近藤から左翼席へ決勝の7号弾ソロ。8回には3番手・坂本からルーキー・中野が右翼席へプロ初本塁打となるダメ押しの2ランを叩き込んだ。さらに9回にもサンズ、佐藤輝の一発攻勢で5点を奪う猛攻を見せ〝空中戦〟でヤクルトを制圧した。

終わってみれば、15安打11得点。試合後の矢野監督は6回に飛び出した陽川の同点打を「チームにとっても大きかった」と満足げに評しつつ「最後は点差が開いたけどチームとして反省というか、次に生かさないといけないこともあった試合だった」とあえて課題を挙げることも忘れなかった。

この試合でデーゲームは12連勝。5月は連勝スタートとなり、盤石の強さで首位固めに走る。

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