マンチェスターUサポーターが警官隊と衝突で双方に被害

警官隊とぶつかるサポーター(ロイター)

イングランド・プレミアリーグ、マンチェスターユナイテッドのサポーターが、欧州スーパーリーグ(ESL)構想に賛同した米国人のマンUのオーナー、グレーザー一族への反発から起こした暴動で警官隊と衝突し、双方に被害者が出ている。

現地時間2日に行われる予定だったリバプール戦前にマンUサポは、本拠地オールド・トラフォードに集結。警官隊と衝突しながら一部は警備を突破してスタジアム内に侵入し、発炎筒をたいたり、備品の破壊行為などを繰り返したことで、クラブ側は安全な試合開催は不可能と判断して試合延期を決定していた。

英紙「サン」によると、一連の衝突で大ケガを負ったサポーターもいたという。これはマンU選手が滞在していたホテル周辺に集まった約200人のサポーターの一人で警官に繰り返し殴られた結果、アゴと肋骨を骨折する重傷を負ったというのだ。被害者のパートナーは「あり得ない。警官が彼を殴る必要なんてなかった」とコメントしている。

また同紙は、警官隊側も6人が負傷し、一人がボトルで顔面を切り裂かれたと伝えた。サポーター側は米国人であるグレーザー一族の退陣を求めているが、オーナー側は法外な売却価格を設定して事実上求めに応じるつもりはない。対立は深まりばかりでさらなる被害者も出かねない状況だ。

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