新日本プロレス4日福岡国際センター大会で、鷹木信悟(38)がIWGP世界ヘビー級王者ウィル・オスプレイ(27)との激闘に敗れ、ベルト奪取に失敗した。
2004年10月にデビューした福岡の地で業界最高峰王座への初挑戦を迎えた鷹木は、鬼気迫る戦いを見せた。「NEW JAPAN CUP」優勝決定戦(3月、仙台)ではオスプレイのラフファイトに屈しただけに「同じこと以上のものを返さないと気が済まない」と宣言。背水の陣で臨んだ大一番で、場外テーブル上への断崖式MADE IN JAPAN(変型ドライバー)をさく裂させるなど、戦前の予告通り手段を選ばない非情攻撃を繰り広げた。
さらにスーパーオスカッターをキャッチしての鷹木式GTR、オスカッターにカウンターの鷹木式オスカッターと、ハイレベルな切り返しで王者を追い詰める。リバースフラインケンシュタイナーの応酬でも一歩も引かず、試合時間が40分を経過しても驚異的なタフネスでエルボー合戦、ヘッドバット合戦を展開した。
それでも必殺のラスト・オブ・ザ・ドラゴンは決めることができない。回避された鷹木はレインメーカーから顔面へのヒドゥンブレイド(スライディング式バックエルボー)を浴びてしまい失速。最後はストームブレイカーで沈められ、44分53秒の死闘の末に無念の敗北を喫した。
肉薄しながらもIWGP世界王座にはあと一歩届かなかった。鷹木はバックステージに座り込み「情けねえよ…。途中から覚えてねえよ。ああ! 悔しいな、悔しい。何でやられたか、マジで覚えてねえ。ダメだ…ダメだったか…。『首取ってやる』って言って、俺が記憶飛ばされてんじゃ、逆に介錯されちゃったな。悔しいが! 完敗だよ。今日は完敗だ。言い訳はできねえ」と潔く受け入れた。とはいえこのまま引き下がるつもりは毛頭ない。「だけどな、俺はまだ生きてるぞ。魂の炎は! まだ尽きてねえからな」と、捲土重来を誓っていた。