今年のタウン· クライヤー選手権、 コロナでとばっちり イギリスの18世紀の役職を今に残すはずが

かつてイギリスには、読み書きができない市民たちに重要な情報を声で拡散する、「タウン· クライヤー」(Town Crier)なる役人がいた。18世紀の役職といわれるが、現在もその伝統を絶やさぬよう活動する、自称タウン· クライヤーが少なからず存在する。毎年「全国タウン· クライヤー選手権」が開催され、そのパフォーマンスを競い合うが、今年は、意外な方法で審査が行われるようだ。「メトロ」紙が伝えた。

新型コロナにより、クライヤーたちが集合できないことから、当初は動画による選出が考えられた。ところが、きちんとした音声を録音するのが難しいとの声があり、急きょ「140語のセリフ」を文章で提出することになった。通常、良いタウン· クライヤーを選ぶには、一定の声量が明快なままキープできるか、適切な言葉遣いと抑揚があるか、メッセージが的確かどうか、の3点が審査される。しかし今年は音声なしで優劣が決定することになるそうだ。

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