AKB48の〝令和の新エース〟山内瑞葵(19)が急成長中だ。昨年は「失恋、ありがとう」で初センターに抜擢され、今年も話題の舞台に出演するなど活躍の場を広げている。約1年5か月ぶりとなる単独コンサートを控え「今のAKB48を伝えたい」と語る山内。夢の東京ドーム公演実現について「絶対にあきらめられない目標です」と決意を語った。
山内は先月上演された舞台「フラガール ―dance for smile―」で、主演を務めた乃木坂46樋口日奈の親友役を演じ、その演技力を評価された。
これは大ヒット映画「フラガール」(06年公開)の舞台版。かつて子役として劇団四季のミュージカル「ライオンキング」などに出演した経験を持つ山内にとって、約5年ぶりの舞台となった。
「〝フラガールロス〟になるぐらい、出しきれたと思います。でも最初は思うようにできなくて必死な毎日。演出の方に『演技が子供っぽい』『小学生みたい』と言われて(苦笑)。一時期はトラウマになるくらい課題になりましたけど、相手の目をしっかり見てセリフで伝えることが大事だと学びました」
1965年の福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、滅んでいく産業で生きる人たちと、常磐ハワイアンセンター設立に懸ける少女たちを描いた同作。現在のコロナ禍に重なる部分もあり、涙を流す観客も多く見られた。
「コロナ禍だからこそ通じる物語だと。今も、先が見えない状況ではあるけど、フラガールを通してみんなに元気になってほしい。頑張ろうと思ってもらえるように演じました」
多くのAKBメンバーが山内の演技を見つめたが、中でも両親は全公演を鑑賞。「お母さんは『すごく泣いた~』とマスクの替えまで用意してました」と照れ笑いを浮かべた。
舞台のほか、ラジオ番組「柱NIGHT! with AKB48」(bayfm)でコーナーを持つなど、ソロで活躍する場も増やしている。
グループはコロナ禍でシングル発売は難しい状況が続くが、昨年発売された最新シングル「失恋、ありがとう」では初のセンターに抜擢された。
山内は「加入してからずっとずっとその場所を目指してきた。『絶対、全力で頑張ろう!』と、MV撮影や歌番組で全力を尽くして時期はものすごく楽しくて幸せでした」と振り返る。
それでも「やっぱりコロナ禍で今までのAKBのシングルとは違う状況があった。コンサートなどでファンの方の前で披露する機会が少なくて。だから素直な気持ちは、まだまだ実感が沸き切れてないんです」と悔しさもにじませた。
そんななかで〝今の山内瑞葵〟をアピールする場が5月23日に行われる、AKB48の15周年を記念したコンサートだ。グループ単独としては約1年5か月ぶりとなる。
山内は「ずっとコンサートをしたかったので、本当にうれしい。舞台『フラガール』では、(SNSなどで)『一番キラキラしてて楽しそうだった』という言葉をいただいて。ステージでは心の底から楽しんでいたいし、自分が楽しんでいたらそれが伝わると思う。今回のコンサートも心の底から楽しんで、ファンの方と一緒に盛り上がりたいです」と意気込んだ。
今後の夢については「やっぱり東京ドームです」と即答。2012年以来となる大舞台について「絶対にあきらめられない目標です。グループとして東京ドームに立った時に、自分もそこに立っていたい。自信を持ってセンターとして引っ張っていける存在になっていたい」と目を輝かせる。
さらに「私がセンターになりたいとずっと活動してきたように、東京ドームも毎日願い続けて意識しながら活動したら、ちょっとずつかもしれないけど近づいていけるんじゃないかって。それを信じながらみんなで頑張っていきたい。みんなが目指す場所だから」と力を込めた。