「帝国戦記」などのオンラインゲーム運営で知られる(株)さくらソフトと関連会社が破産

 (株)さくらソフト(TSR企業コード:320659690、法人番号:5040001011343、千葉市花見川区検見川町3-316-2、設立1998(平成10)年5月、資本金3000万円、大槻一彦社長)は4月7日、関連の(株)まかねソフト(TSR企業コード:136194338、法人番号:3260001034588、岡山県岡山市北区錦町5-10、設立2020(令和2)年7月、資本金1000万円、同社長)は4月14日、千葉地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には金城未来彦弁護士(プライム法律事務所、千葉市中央区中央3-9-9)が選任された。
 負債は、さくらソフトが約2億1000万円、まかねソフトが約1億3000万円で、2社合計約3億4000万円。

 さくらソフトは、千葉県の学生エンジニアがSI事業を目的に設立。その後、携帯向け通信販売サイトのシステム開発を開始し、2010年からはモバイルゲーム市場に参入した。「モンスター☆モンスター」「神装!!ヴァルキリーカード」「帝国戦記」などをリリースし、2014年8月期には売上高約15億円を計上。2017年4月には初のスマートフォン向けアプリ「アルスラーン戦記 戦士の資格」をリリースしていた。
 関連のまかねソフトは、東証1部上場・KLab(株)(TSR企業コード:294341269、法人番号:7010401041924、東京都港区)の岡山事業所を分割して設立。2020年8月1日付でさくらソフトが全株式を買い取り、同社の子会社としてゲームタイトルの開発および運用を開始した。
 しかし、ここ数年は同業者との競争が厳しさを増すなか、ヒット作にも恵まれず、さくらソフトの2018年8月期の売上高は約9億円まで落ち込んだ。2021年8月期に入り取締役2名の辞任や本社を移転するなどして経費削減を図ったものの、業績および資金繰りの改善には至らず、債務弁済が困難な状況に陥ったことから、まかねソフトとともに今回の措置となった。

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