防御率2位のオリ宮城、奪三振率トップのハム伊藤… 群雄割拠の新人王争い【パ編】

西武・若林楽人、楽天・早川隆久、オリックス・宮城大弥(左から)【写真:荒川祐史】

西武若林は断トツの14盗塁、楽天早川はK/BBでトップ

プロ野球が開幕して6週間が過ぎた。各球団とも30試合以上、レギュラーシーズンの約4分の1を戦い、コロナ禍で来日がままならなかった外国人も合流し、今季の戦力がほぼ出そろった頃だろう。今季は新戦力の台頭が顕著で球界を盛り上げている。ここではパ・リーグの新人王有資格者のここまでの活躍を振り返る。(記録はすべて5月5日時点)

日本ハムのドラフト1位伊藤大海投手(苫小牧駒澤大)は5試合で1勝2敗。打線の援護に恵まれず、4月28日のソフトバンク戦でようやく白星を手にしたが、内容は抜群。防御率2.25は4位、41奪三振は2位、奪三振率11.53は断トツだ。QS(クオリティスタート)率も100%。新人タイ記録の23イニング連続奪三振も記録した。

楽天のドラフト1位早川隆久投手(早大)は安定の投球を披露。6試合で3勝2敗、防御率3.41をマーク。K/BB6.33はリーグ1位、奪三振率9.24は同2位だ。

ロッテのドラフト1位鈴木昭汰投手(法大)は6試合で1勝1敗、防御率3.18。奪三振率9.00と健闘している。

19年ドラ1のオリックス宮城大弥は防御率リーグ2位と抜群の安定感

オリックスでは高卒2年目の宮城大弥投手がブレーク中だ。5試合で3勝0敗、防御率はリーグ2位の1.53をマークしている。被本塁打0でQS率は100%。急性胃腸炎で一度出場選手登録を抹消されたが、復帰戦となった3日の西武戦でも6回2/3を2失点で勝利投手になった。“ロッテ佐々木朗・ヤクルト奥川世代”で一歩抜けた存在だ。

野手は西武のドラフト4位・若林楽人外野手(駒大)の活躍が目覚ましい。14盗塁は同僚の源田に6差をつけてトップ。主力に故障者が続出したチームを引っ張る存在になっている。

ロッテの3年目、山口航輝外野手は25試合に出場して4本塁打。打率は.156と低いが長打力が魅力だ。オリックスの2年目・紅林弘太郎内野手は33試合に出場。大型内野手として育成されている。

○主な新人王有資格者
【野手】※は規定打席到達
若林楽人(西武)30試合、打率.253、1本、5打点、14盗塁
紅林弘太郎(オリックス)33試合、打率.235、1本、8打点、0盗塁
山口航輝(ロッテ)25試合、打率.156、4本、9打点、0盗塁
郡拓也(日本ハム)12試合、打率.282、0本、3打点、0盗塁

【投手】
伊藤大海(日本ハム)5試合1勝2敗、32回41奪三振、防御率2.25
早川隆久(楽天)6試合3勝2敗、37回38奪三振、防御率3.41
鈴木昭汰(ロッテ)6試合1勝1敗、34回34奪三振、防御率3.18
宮城大弥(オリックス)5試合3勝0敗、35回1/3、34奪三振、防御率1.53
上間永遠(西武)4試合1勝1敗、18回1/3、10奪三振、防御率5.40
津森宥紀(ソフトバンク)1勝0敗0S、3H、13回17奪三振、防御率1.38(Full-Count編集部)

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