長崎県内 GW期間中、JR特急利用13.58倍

 今年のゴールデンウイーク(GW)期間中、県内でJRの特急を利用した人や高速道路の交通量は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下だった2020年より大幅に増加した。ただ、コロナ禍前の2割ほどの水準にとどまっている。
 JR九州長崎支社が6日発表したGW中の利用状況によると、4月28日~5月5日、県内の特急利用者は約3万9千人。特急を運休した昨年の約2900人の13.58倍だった。内訳は長崎線(肥前山口-諫早)が同12.39倍の約2万3900人、佐世保線(肥前山口-佐世保)が同16.03倍の約1万5100人。同支社は「今年は特急を運休せず増便もした。緊急事態宣言下だった昨年ほど(県境を越えて)動いてはいけないという風潮もなかったためではないか」とみている。
 ただ、コロナ禍前の19年は約17万4900人で今年はまだその2割ほど。感染急拡大を受け、九州の各自治体が県境を越えた移動自粛を要請しており、旅行や帰省を控える傾向は続いているとみられる。
 西日本高速道路も4月28日~5月5日の主要区間の交通量を発表。同九州支社によると、長崎自動車道(長崎-長崎芒塚)の1日平均交通量は1万100台で、20年と比べ1.77倍増えた一方、19年の6割ほどだった。同社は県境を越える移動を抑えようと、昨年に続き、休日料金3割引きを適用していない。

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