大仁田が新団体「FMWE」で世界進出じゃ AEWケニー・オメガと電流爆破戦!

3月7日のAEWでケニー(後方)とモクスリーが電流爆破戦で激突((C)ALLEliteWrestling)

本格的な世界進出じゃ! 新団体「FMWE」を立ち上げた邪道・大仁田厚(63)が、今後の展望を明かした。女子部門の充実、他団体との抗争だけでなく、団体の柱となるのが世界戦略だ。まずは旗揚げ戦「インデペンデンス・デイ」(7月4日、神奈川・鶴見青果市場)の海外配信からスタートさせ、米AEWの“あの男”との電流爆破マッチを実現させる。

大仁田は6日のオンライン会見で「株式会社FMW」の設立と「FMWE」の立ち上げを発表。旗揚げ戦を米国の独立記念日にしたことについて「独立記念日とはインデペンデンス・デー、つまりインディの日。その日に旗揚げすることに意味がある」と説明した。

1989年に旗揚げした伝説の団体「FMW」の名称に加えた「E」は「explosion(爆発)」を意味し、その名の通り電流爆破戦を主軸に活動する。

イベントは海外を強く意識したものになる。そもそも旗揚げのきっかけが、3月7日にAEWで行われたケニー・オメガ(37)対ジョン・モクスリー(35)の電流爆破戦だ。同試合の立会人としてオファーを受けていた大仁田はスケジュールの関係で渡米を断念したが、試合前の映像で登場し、盛り上げに一役買った。

「あの試合を見た世界中の人たちから『ぜひ、大仁田厚の電流爆破を見たい』というリクエストが来まして。『じゃあ、全世界に発信していこうじゃないか』となった」

世界に広がる邪道マニアの願いに応えるため、旗揚げ戦は海外配信される。日本語と英語、中国語の3か国語で実況解説を行い、北米などの英語圏の他に台湾、香港、マカオ、シンガポール、韓国、フィリピンでも視聴可能になる予定。「世界中に本物の電流爆破をお見せする」と胸を張る。

またAEWの副社長でもあるケニーに対し「将来的にAEWと対抗戦をやりたい。ケニー・オメガとモクスリーの試合は『米国版電流爆破』という感じだった。俺へのリスペクトも感じた。だから次、彼らには『本場の電流爆破』をぜひ味わってもらいたい。こっちが乗り込む形でも、向こうが来る形でも構わん」と呼びかけた。

一方、旗揚げまでの注目は「女子部門」と「対抗戦」の動向だ。大仁田は「女子にもハードコアの神髄を極めていただきたい」とした上で「朱崇花選手にぜひ出てもらいたい。(2019年11月の)爆破甲子園にも出てもらったんだが、あの子は米国でも絶対に成功すると感じた。ぜひ、うちでハードコアを極めてくれ」とメッセージを送った。

対抗戦については「徹底的に全面戦争をやりたい。具体的にデスマッチやハードコアをやっている団体と徹底的にやり合いたいな。そうなると限られる。大日本プロレスとかな」と、早くも標的を定めて不敵な笑みを浮かべた。

世界、女子、全面戦争…旗揚げ前からにぎやかな様子を見ても、FMWEは「邪道の、邪道による、邪道のための団体」と言える。いろいろな意味で目が離せなくなることは間違いない。

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