洋食、自家焙煎コーヒー、手作りスイーツ!島時間を過ごせるカフェ2選【八重山諸島・小浜島】

石垣島から高速フェリーで約30分の小浜島。海は透き通るように美しく、サトウキビ畑が広がるのどかな島です。そんな島に2軒の素敵なお店を発見!油絵画家と絵本作家夫妻が営む「COFFEE HOUSE ヤシの木」と、2020年12月にオープンしたコーヒー豆焙煎所&カフェ「Sakurai Coffee」。まるでアーティストのアトリエのような2つの空間をご紹介します。

絵本の世界のよう!「COFFEE HOUSE ヤシの木」

島のほぼ中心にある集落にたたずむ「COFFEE HOUSE ヤシの木」。サイクリングをすれば道の途中にあるので、誰もが気付くはずです。白壁にグリーンの扉にニュアンスのあるブルーの窓。黄色の花が美しく映えています。

白壁に木目のインテリアを配したナチュラルな雰囲気。ブルーの窓が額縁になり、グリーンがまるで絵のようにみずみずしさを添えています。

店内には絵やイラストが飾られています。店主の倉田洋二さんは油絵画家で釣り師、奥様のはんまけいこさんは絵本作家でイラストレーターなのだそうです。どうりで素敵な空間なわけです。サイクリング途中にホッと一息つくのに最適です。

丁寧に作られたカレーやオムライス

メニューは、はんまさんによる手描きのイラスト入りで、とってもかわいい!素敵ですねー!

ランチタイムには、懐かしい味わいのハヤシビーフとオムライスなどの洋食をいただけるようです。4種のカレーライスは16時までのサービス。遅がけのランチに助かります。

帰りの時間を気にして、スイーツをいただかなかったのが残念でなりません。特に小浜島のさとうきびから作る自家製黒糖シロップを使った、黒糖サンデーと黒糖オーレ!暑い時季には5種あるかき氷もおいしそうです。

ランチに「キーマカレー」(サラダ付き)780円(税込)と「パッションフルーツのジュース」500円(税込)をいただきました。ことこと煮込んだカレーは、ほんのりスパイシーでおいしい!酸味のあるパッションフルーツのジュースは南国の味わい。ビタミン豊富で紫外線対策におすすめだそうです。

オリジナルグッズや絵本の販売も

オリジナルのTシャツや手ぬぐい、ポストカードやはんまさんによる絵本も販売しています。店内で読むこともできますよ。

はんまさんは、日本航空に勤務されていた頃に休暇で訪れた沖縄、小浜島に見せられて、結婚後に島に移り住まれたそうです。1983年にお店を建て、絵を描きながら島で暮らされています。夢のようなお話です。

かわいらしい絵に魅せられて、甥と友だちの息子に絵本を購入。『ちいさなククル』はこのカフェが舞台になっているような、森の中にカフェが登場したような心温まるお話です。『むにょ? あぱ?』は字を読みはじめたくらいの乳児・幼児におすすめです。

帰宅してから気付きましたが、作者のサインが入っていました。うれしい!ぜひまた訪れたい、静かで居心地の良いカフェです。

COFFEE HOUSEヤシの木

住所:沖縄県八重山郡竹富町字小浜2584

電話:0980-85-3253

営業時間:11:00~19:30

定休日:木、金曜(不定)

URL:http://yashinoki.jp/

2020年12月にオープンしたロースター&カフェ「Sakurai Coffee」

サイクリングで島の西端にある細崎(くばさき)ビーチに行く途中に見つけたカフェ「Sakurai Coffee(サクライ コーヒー)」。細崎集落にある、2020年12月3日にオープンしたコーヒー豆焙煎所兼カフェです。

この手作り感あふれる「珈琲小屋」と呼びたいような外観が気に入りました。「まだお茶できますか?」と聞くと、「はい大丈夫ですよ」とさわやかなイケメン店主。

こちらは靴を脱いで上がるスタイルです。木や革を活かした空間に、ロースターらしく重厚な焙煎機が置かれています。メンズ・カフェっぽいスタイリッシュな空間です。

筆者にとってメンズ・カフェというのは、男子の秘密基地のようなイメージなんですよね。こちらでもそんな気配を感じました。コーヒーミルやドライフラワー、グリーンがあしらわれ、質実剛健な中にちょっとしたエレガンスが添えられています。店主であり、焙煎士でもある櫻井将基さんのセンスがあふれる空間です。

ロースターならではの多彩なスペシャルティコーヒー

メニューは、世界各国から厳選したスペシャルティコーヒーをメインに、コーヒーに合いそうなチーズケーキやガトーショコラ、ホットサンドもあります。沖縄ならではのフルーツジュースやオリオンビール、さんぴん茶もそろっています。コーヒーはカフェインレスに、ラテのミルクは豆乳に(+50円)変更可能だそう。きめの細かい配慮です。

スペシャルティコーヒーは、櫻井さんが世界各国から厳選した豆を店内で焙煎しています。コスタリカ、グアテマラ、ニカラグアなど7種に加え、4種をブレンドした王道の味わいのコハマブレンド、小浜島の海をイメージしたというコハマブルーなどがそろいます。小浜島でこんなハイレベルのコーヒーを味わえるとはうれしいですね。

黒糖ラテとチーズケーキが絶品!

「アイスコーヒー」400円(税込)。ミルクは小さなビーカーのようなピッチャーに入っています。細部にもこだわりあり。

「石垣島産ジャージー生クリームのベイクドチーズケーキ」450円(税込)と「小浜島黒糖ラテ」500円(税込)で一服。香り高いコーヒーに黒糖独特のコクのある甘味がきいたラテが、サイクリングで心地よく疲れた身体に染み渡るよう。

そして櫻井さんお手製のジャージー牛乳の生クリームを使ったチーズケーキがラテによく合い、たまらないおいしさです!添えてあるジャムは、大家さんからいただいた“くわの実”をご自身でジャムにされたそうです。お店からスイーツまで、何でも手作りしてしまうところにアーティスト気質を感じます。ガトーショコラやホットサンドも、きっとかなりおいしいはず!

そして、ニュアンスのあるブルーのカップと、縁が少しうねったような手作り感が残るグレーのお皿がとても素敵!尋ねたところ、美濃焼「ORIGAMI」のものとのこと。コーヒーやスイーツが美しく映える器です。

島で働く若者たちが集う場に

櫻井さんセレクトのTシャツやエスプレッソマシンなども販売しています。

メンズ感あふれるセレクトです。沖縄のやちむんらしい“とっくり”を購入しました。

全6席のアットホームな空間なので、なんとなく居合わせたお客さんと話しました。20~30歳代のこの島で働く人たちです。仕事で島に来た人や、留学するはずがコロナ禍で行けなくなり島で働いている人、島のリゾートホテルでカメラマンとして活躍する人などさまざま。

みなさんとても感じもノリも良く、写真を掲載してもOKとのこと。しばし旅やそれぞれの地元の話などで盛り上がりました。パワーにあふれ、前向きな人たちがここに集うのかなと感じました。店主の櫻井さんは、そんなみんなの話を聞くお兄さんのような存在なのでしょう。

リゾートホテルなどでキャリアを積んだ店主

櫻井さんはというと、東京や大阪のレストランを経て、小浜島にあるリゾートホテルのビーチカフェの店長として3年のキャリアを積み、2020年12月3日にこのロースター&カフェを独立オープン。

こちらで豆を焙煎されています。話に興じてすっかり忘れてしまったのですが、後から、なぜ豆を買ってこなかったのだろうと悔やみました。そんな方のために、自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店「Island Coffee Roastery」としてオンラインショップがあります。筆者も帰宅後、購入しました。レターパックで送ってくれるので送料が安くて助かります。

小浜島の西の端っこ「細崎集落」で営む小さなコーヒー豆焙煎所。日常の中で小さな幸せを感じてもらえるようなコーヒーを焙煎しています。決して大げさではないけれど、いつもの“おいしい”を目指して。世界各国から厳選したスペシャルティコーヒーをその時々の気候に合わせ、一番の飲み頃でお届け致します。(HPより)

HPに掲載されていた櫻井さんの言葉ですが、何気なくいつもそばにあるコーヒーというのがとてもいいなと思います。そしてこのカフェも、島の人たちにとってそんな空間になりつつあるのだと感じました。カフェ空間も、スタイリッシュにしてアットホームで親しみやすい雰囲気なのです。

最後に「ぜひトイレを見て下さい」とのことで、入ってみました。こだわりのインテリアがこんなところに!細部に至るまで、櫻井さんの感性が息づいています。

そしてドリンクはテイクアウトOK。外ではコーヒーを待っているカップルが。絵になるな~。

Sakurai Coffee

住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜1496-108離れ

電話:070-1219-0011

営業時間:9:00~17:00

定休日:日・月・火曜(不定)

Island Coffee Roastery:https://islandcoffee.thebase.in/

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[All photos by Yo Rosinberg]

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