温泉成分入りせっけん発売 那須塩原、塩原温泉女将の会と製薬会社共同開発

発売された固形洗顔せっけん(提供写真)

 【那須塩原】塩原温泉女将(おかみ)の会は、ミナト製薬(本社・東京都中央区)と共同で塩原温泉の温泉水を配合した固形洗顔せっけん「みかえり乙女」を開発し、このほど発売した。美肌効果があるとされる「メタケイ酸」などの温泉成分を生かすため、昔ながらの手法で製造。主に市内旅館の宿泊客への限定販売だが、将来的にインターネット販売も行い、同温泉のPRにつなげる考えだ。

 市観光局の呼び掛けで商品開発に取りかかったのは昨春。「女性に喜ばれる」「環境への負荷を抑える」などの目標を踏まえ、固形の洗顔せっけんを商品化することに決めた。

 市内に工場を持つミナト製薬は、大量生産が可能な機械練りではなく、型枠に原液を流し込んで自然乾燥させる伝統的な製法を提案した。手間が掛かる半面、温泉成分をより多く配合することが可能だという。女将の会メンバーが実際に使用して効果を確かめた。

 発売したせっけんは2種類。硫酸塩泉の成分を含んだ「八汐ピンク」は、成分が肌に付着することでパックのような状態をつくり肌にしっとり感を与える。炭酸水素塩泉の成分を含んだ「塩原グリーン」は肌の不要な角質や毛穴の汚れを取り、すべすべ感を与える。

© 株式会社下野新聞社