大相撲夏場所初日(9日、東京・両国国技館)、カド番の大関貴景勝(24=常盤山)は幕内若隆景(26=荒汐)を押し出して白星発進となった。
立ち合いから相手を突き放すと、持ち味の力強い突き押しで退けた。取組後は「あまり覚えていないけど集中してやれたかなと。稽古場でやったことしか出ないので」と表情を変えることなく振り返った。
ただ、この一番は土俵下の高田川審判長(54=元関脇安芸乃島)を「最高の相撲だ。今場所は状態がいいのではと感じた。力をつけている相手でやりにくいかと思ったが、一気に行った」とうならせた。
今場所は自身を含めて4大関。横綱不在で一層の存在感が求められるが「毎日一生懸命やりきること。実力で負けるのは仕方ないので、持っているものを出しきれるように」と、自らに言い聞かせるように語った。